主演 石原さとみ×監督・脚本 吉田恵輔×企画 スターサンズで贈る衝撃の社会派エンターテインメント『ミッシング』が2024年に公開されることが決定した。

「これは人ごとじゃない。」娘の失踪事件をきっかけに、情報の荒波に巻き込まれ翻弄されていく母の姿を描く―。とある街で起きた少女の行方不明事件。あらゆる手を尽くして娘を探すも、有力な情報も手掛かりも無いまま既に3ヶ月が経っていた。娘が行方不明になった時、母・沙織里は好きなアイドルのライブに足を運んでいた。その事実と茶髪メッシュの風貌ゆえに、ネット上では「ライブ狂いで育児放棄の母」という誹謗中傷の投稿がなされ、苛立ちを募らせていく。さらに日が経つにつれ、徐々に冷静になっていく夫との温度差を感じ始め、夫婦喧嘩が絶えなくなっていく。事件発生当初こそメディアも大きく取り上げ注目を集めていたが、時間が過ぎるほど世間も興味を失っていき、マスコミの関心も薄れていく。そんな中、地元のテレビ局だけは奔走する沙織里の取材を続けていたのだが―。

本作は、事件をきっかけに崩壊する「日常」や辛く悲しい現実に直面する母親とその家族たちの姿、事件を「題材」として扱い、視聴率を獲るために「偏向報道」に舵を切ってしまうマスメディアの姿、野次馬的興味本位で溢れる心無い言葉が満ち溢れる現代社会の闇を鋭く描く衝撃作。「何を信じればいいのか?」家族、メディア、自分自身。情報に振り回される現代では、誰もが何かのきっかけで「人間の本音」が露わになった狂った世界の渦中に巻き込まれてしまう。本作で描かれるのは、まさにこの世を生きる我々が語り合うべき、考えるべき、「人ごととは言えない」物語となっている。

監督・脚本は、心に闇を抱えたサイコ殺人鬼と冴えない青年の恋を綴るラブコメを交錯させた『ヒメアノ~ル』(16)、姥捨て山や国際結婚という社会の犠牲者を描いた『愛しのアイリーン』(18)、ある少女の交通事故死と関係者たちの苦悩、償い、赦しを描いた『空白』(21)など、常に観客に衝撃を与え、想像力を刺激する作品を発表し続ける吉田恵輔。脚本も担当している。企画は、日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞作品『新聞記者』(19)ほか、『MOTHER』(20)、『ヤクザと家族 The Family』(21)など、常に社会問題を鋭い視線で描き出してきた故・河村光庸プロデューサーが率いたスターサンズ。『愛しのアイリーン』(18)、『空白』(21)に続き、田恵輔監督と3度目のタッグを組む。

本作の主人公で、娘の失踪事件をきっかけに狂った世の中の渦中に巻き込まれていくのは、日本アカデミー賞をはじめ数々の映画賞を受賞のほか、映画、ドラマ、CMなどで活躍する石原さとみ。2022年の出産を機に子育て・仕事の両立をする彼女が、出産後の初の映画撮影として1年10か月ぶりに芝居に臨む。「田恵輔監督と一緒に仕事がしたい」と直談判してから6年の歳月を経て遂に実現した本企画。石原さとみの起用について田恵輔監督は、「脚本を書いた時、いちばん思い浮かばない人をキャスティングしてみたかった」と語る。本作で石原さとみが演じるのは、“我が子が失踪し極限まで翻弄されていく母親役”。石原さとみは「母となった今だからこそできる」「大きな覚悟を持って最後まで沙織里を生きて行きます」と決意を表明し、これまでのイメージを一新させる新境地を体当たりで挑む。なお、本作の撮影は3月23日より開始され、現在鋭意撮影中。

石原さとみ コメント

6年前、吉田監督に、どんな役でもいいから一緒に仕事がしたい、と直談判しに行きました。
そこから数年後、この作品の連絡を頂き、嬉しさのあまり叫びました。
妊娠出産を経て、ついに憧れの吉田組で1年9か月ぶりのお芝居を今しています。
我が子という自分の命よりも大切な存在を知った今、この役柄は本当に辛く苦しく精神が削られます。
ですが、今の私だからこそ、できる役です。
大きな覚悟を持って最後まで沙織里を生きていきます。

※コメント中の「吉田監督」の「吉」は「士」の部分が「土」が正式表記

吉田恵輔(脚本・監督)コメント

本作は自分のキャリアの中で最も覚悟のいる作品になります。
執筆中から何度も手を止めてしまうほど、辛く苦しい現実を描きました。
主演の石原さんを筆頭にキャスト達はメンタルが削られる芝居の連続だと思います。
しかし、どんな状況でも前に進む強さ、他者への想像力や共感。
人間の愚かしくも美しい瞬間を撮影できたら幸いです。
どうか我々の覚悟が皆様に届きますように。

『ミッシング』は2024年に全国で公開
脚本・監督:吉田恵輔
出演:石原さとみ
配給:ワーナー・ブラザース映画
※吉田恵輔監督の「吉」は、「士」の部分が「土」が正式表記
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