佐藤浩市×横浜流星W主演『春に散る』の場面写真が解禁された。

数々のベストセラーを世に放ってきた沢木耕太郎が半生をかけて追い続けてきたテーマは、ボクシングを通じて〈生きる〉を問うこと。その集大成ともいえる最高傑作を瀬々敬久監督が実写化。主人公は、不公平な判定で負けアメリカへ渡り、40年振りに帰国した元ボクサーの広岡仁一と、偶然飲み屋で出会い、同じく不公平な判定で負けて心が折れていたボクサーの黒木翔吾。仁一に人生初ダウンを奪われたことをきっかけに翔吾はボクシングを教えて欲しいと懇願。やがて2人は世界チャンピオンを共に⽬指し、“命を懸けた”戦いの舞台へと挑んでいく―。佐藤浩市が翔吾を導くことで人生に尊厳を取り戻そうとする仁一、横浜流星が仁一と出会い諦めかけていた夢に再度挑戦する翔吾を演じ、山口智子、橋本環奈、哀川翔、片岡鶴太郎、坂東龍汰、窪田正孝ら発表済みのキャストに加えて、松浦慎一郎、尚玄、奥野瑛太、坂井真紀、小澤征悦ら豪華キャストが集結する。

今回解禁された場面写真は、横浜流星演じる翔吾がボクシングに真剣に向き合い、戦う姿を切り取ったもの。真剣な眼差しで拳を握る姿、試合前に天を仰ぐ姿からは並並ならぬ覚悟がうかがえる。空手で世界チャンピオンになった経歴や、『きみの瞳が問いかけている』(2020)でのキックボクサー役など、元々の身体能力が高い横浜だったが、近年のボクシング映画の傑作に、必ずこの人ありと讃えられる松浦慎一郎と共に、トレーニングをスタートさせた。

横浜と練習を開始した松浦は、横浜から「今まで松浦さんが作ったことのないボクシングシーンにしてください。そして、プロから見てカットでごまかしていると思われないようにしてください」と真剣な眼差しで頼まれたという。撮影も進んでいく中、4日間にわたって撮影された世界タイトルマッチでは、第11ラウンドは、現場でアドリブに変更された。「流星君に『僕が作ったことのないシーンはこれだ』と持ち掛けると、『やりましょう』と。リスクはあると説明しましたが、窪田君も『流星君なら大丈夫でしょう』と」と松浦は回想する。

「僕のすべてを出し切りましたし、やはり流星君と窪田君だから、挑戦できたことだと思います。当時は毎日ピリピリしていましたが、終わってみれば幸せな環境でした」と振り返る松浦。今の時代、未来は予測不可能であることを心に刻まれた私たちに「今この瞬間を生き切る」ことの真実を見せてくれる―。

『春に散る』は2023年8月25日(金)より全国で公開
監督:瀬々敬久
出演:佐藤浩市、横浜流星
橋本環奈/坂東龍汰、松浦慎一郎、尚玄、奥野瑛太、坂井真紀、小澤征悦/片岡鶴太郎、哀川翔
窪田正孝、山口智子
配給:ギャガ
©2023映画『春に散る』製作委員会