予測不能のクライムサスペンスエンタテインメント『BAD LANDS バッド・ランズ』に各界の著名人からコメントが到着した。

第151回直木賞を受賞した「破門」や、「後妻業」などで人間を突き動かす欲望を描いてきた作家・黒川博行による重厚な傑作小説『勁草』を『検察側の罪人』や『関ケ原』など数々の話題作を手掛けてきた原田眞人監督が映画化。主演は、『ある男』で第46回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞した安藤サクラ。原田眞人監督作品は本作で初参加。壮大なファンタジーと日常感が話題となったテレビドラマ「ブラッシュアップライフ」で主演を務めた安藤が、本作では特殊詐欺を生業とする橋岡煉梨(ネリ)を怪演している。そして、安藤サクラ演じる主人公ネリの弟・矢代穣(ジョー)役には、『燃えよ剣』以来、2度目の原田眞人監督作品の参加となる山田涼介(Hey! Say! JUMP)。

赤ペン瀧川(映画プレゼンター)

痺れました!血と汗と土埃の匂いが充満するスクリーン。
俳優の毛穴から溢れ出す色気とオーラ。その全てを吹き飛ばすような風を起こす疾走感。
全シーンが格好良いハードなクライムサスペンス!激推しせざるを得ない!

井上咲楽(バラエティタレント)

緊張感、高揚感、焦燥感。感情が追い付けないほどの絶え間ない怒涛の展開、一気に見ました。
私が過ごしてきた環境では感じえない、圧倒的でダークな世界、その中で渦巻く人情や姉弟の愛をどっぷりと覗き込み、ふと気づけば汗だくになるほど没頭してしまいました。
音楽も泥沼さも、一つ一つがなぜか美しい。ぜひ多くの方に見てほしいです。

宇賀なつみ(フリーアナウンサー)

見てはいけないものを、見てしまった。
犯罪者を少し離れた場所から眺めているような、不思議な感覚に陥っていた。苦しいのに先が気になって、苛立たしいのに惹かれている。
果たして、正義とは何なのだろうか?本当の悪人など、この世界に存在するのだろうか?
私にはまだわからない。ただ、信じたい。どんな人間にも、誰かを愛する心はあるのだと。

金原由佳(映画ジャーナリスト)

山田涼介の放つ真意の見えない微笑みと怖さ知らずの凶暴性。
安藤サクラがポーカーフェイスで隠す、壮絶な痛みと、逃げ道への希求。
これ以上下がりようもない地獄から天上の楽園への出口を、
この二人と探し、絶望し、もだえ、騙し騙される愉楽。這い上がれ!

小島秀夫(ゲームクリエイター)

“コレコレ詐欺”ではない。正真正銘の大傑作だ!こんな映画が日本から現れるのをずっと待っていた!
”大阪“という異世界でしか誕生しえない新世代&新世界“OSAKA”ノワール!
この大阪弁なら、世界中で通用するはずだ。黒川博行ファンとしても、むちゃ嬉しいわ。

佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)

機関銃のように繰り出される大阪弁、カッコ良すぎるダークヒーローたち、1970年代的な重い疾走感。何もかもが最高。

辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)

血のつながっていない姉と弟、ネリとジョーは、最強のバディであり、ソウルメイト。
ジョーのピュアで切ない瞳に、姉を思う弟の心が現れていて胸を掴まれました。
この映画を観てから、ジョーは永遠の弟として、心の中に存在しています。

新谷里映(ライター)

安藤サクラに惚れる。とことん惚れさせてくれる映画だ。
彼女が演じるネリは、特殊詐欺を生業とする犯罪組織で生きる女性。生きにくい世界のなかで生き抜こうとするネリの姿に、観る者それぞれが自分にとっての生きにくさ、生きにくい環境を重ねる。そしてネリに未来を託したくなる。
役と俳優がぴたりと重ならなければ生まれない圧巻の演技、そこに込められた生き抜く強さ。
どうしたってネリに、安藤サクラに、惚れてしまうのだ。

長井優希乃(ラジオパーソナリティ)

人は他人の人生を「恵まれている」「恵まれていない」とジャッジする。
この姉弟の生き様に触れてゆくうちに、当初自分にそのような傲慢な気持ちが芽生えていたことを恥じた。
私は、ネリのように生きづらさをナイフで切り裂いて、自らの足で「生きる」という真の自由のために全力で走ったことがあっただろうか?
生と死を綱渡りで全うする姿は危うく美しく、誰にも自分の人生をジャッジさせない強さがあった。

人間食べ食べカエル(人喰いツイッタラー)

変に美化することもなく、綺麗事も吐かず、全員がそれぞれのクソ野郎を全うする。
そこがこの映画で最も気に入ったところ。善や悪で分けず、立場や目指す先の違いでぶつかり合い、命を削る。
書き割りではない、命を持った登場人物たちの決死の生き様がこの映画には詰まっている。
豪華役者陣の新たな一面も沢山見られます。
個人的なMVPは天童よしみさん。あんな姿を見たらもう、ナメれません。

前田エマ(モデル)

スピーディーな展開に夢中になりながらも、何かが心に引っかかって、すっきりしない。
このモヤモヤを映画を観た後も引きずっている。
ひん曲がった、それでいて素直な、“愛”と呼ぶのも納得がいかないような結末を作り上げたのは、この社会なのか。
それぞれがそれぞれの形で“愛”を真っ当しているのだったら、この怒りはどこにぶつけたらよいのだろうか。

マキヒロチ(漫画家)

ネリが何故人生に悲観せずに淡々と生きていけるのか・・・
彼女の怒りでも諦めでもない表情からずっと目が逸らせなかった。
バッド・ランズだとしても、血の繋がりを超えた愛と彼女の走り去る姿に希望を見た。

松浦弥太郎(エッセイスト)

人間誰しも「今に見てろ」と歯をくいしばる苦しみを持っている。
あの日あのときと決別しようと駆け出すときを待っている。
チャンスをつかめ。逆転劇を起こすんだ。夢に向かって走れ。
僕にそう思わせた主人公ネリの美しい瞳が忘れられない。

『BAD LANDS バッド・ランズ』は2023年9月29日(金)より全国で公開
監督・脚本・プロデュース:原田眞人
出演:安藤サクラ、山田涼介
生瀬勝久、吉原光夫、大場泰正、淵上泰史、縄田カノン、前田航基
鴨鈴女、山村憲之介、田原靖子、山田蟲男、伊藤公一、福重友、齋賀正和、杉林健生、永島知洋
サリngROCK、天童よしみ/江口のりこ/宇崎竜童
配給:東映/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
©2023『BAD LANDS』製作委員会