人生を懸けてメガネ作りに挑んだ人々の情熱と愛の物語―映画『おしょりん』の特別映像が解禁された。

今では日本産メガネの95%を生産している福井県。藤岡陽子「おしょりん」(ポプラ社)を元にした本作は、明治時代の福井を舞台に、豪雪地帯のため冬は農作業ができず収入の道がなくなる村を助けようと、メガネ工場をゼロから立ち上げた増永五左衛門と幸八の兄弟と、2人を信じて支え、見守り続けた妻・むめを描いた挑戦と情熱、そして家族の愛の物語。主人公・むめには北乃きい。女性の自由が少なかった時代に、メガネづくりを成功させるという夢を見ることで、心の自由を手にした女性を生き生きと演じた。むめの夫である増永兄弟の兄・五左衛門には小泉孝太郎。弟の幸八には森崎ウィン。森崎はエンディング曲も担当する。監督は児玉宜久。

今回、メガネを作ることで人々の幸せを願う、ものづくりの魅力が詰まった特別映像が解禁された。北乃きい演じるむめが涙ながらに「お願いです。メガネ作りを絶対に止めんといてください」とくじけそうな村人たちに懇願する姿や、森崎ウィン演じる幸八が「視力が悪くて不自由な思いをしている人たちを救うんです」と必死の形相で説得する姿、目の悪い女の子がメガネをかけたことで初めて母親の顔をはっきりと認識し、「おっかちゃん、こんなにかわいい顔しとったんやな」と笑顔になる場面など、随所に涙を誘う感動のシーンが散りばめられている。

映像では「メガネはただの工業製品とちがう。使う人の体の一部になるんや」、「メガネはただものがよう見えるだけやなく、かける人の心、喜ばせたり温めたりするもんやと思うんです」と人の幸せを想う熱い気持ちでメガネ作りに取り組む職人たちの言葉に胸を打たれる。誰かの幸せを願うところから始まる“ものづくりの原点”に改めて想いを馳せることができ、同時に“ものづくりの国・日本の真髄”が垣間見える映像となっている。

特別映像「感動編」

『おしょりん』は2023年10月20日(金)より福井県にて先行公開、11月3日(金・祝)より角川シネマ有楽町ほか全国で公開
監督:児玉宜久
出演:北乃きい、森崎ウィン
駿河太郎、高橋愛、秋田汐梨、磯野貴理子、津田寛治、榎木孝明、東てる美、佐野史郎
かたせ梨乃、小泉孝太郎
配給:KADOKAWA
©「おしょりん」制作委員会