『室町無頼』の初日舞台挨拶が1月17日(金)に丸の内TOEIで行われ、大泉洋、堤真一、長尾謙杜、松本若菜、入江悠監督が登壇した。
時は室町、“応仁の乱”前夜の京―――。大飢饉と疫病の連鎖、路上に重なる無数の死骸。そんな混沌の世の中に風の如く現れ、巨大な権力に戦いを挑んだ者たちがいた…。蓮田兵衛、日本史上、初めて武士階級として一揆を起こし、歴史にただ一度だけその名を留める男。彼の元に結集した「アウトロー=無頼」たちの知られざる闘いをドラマチックに描く。己の腕と才覚だけで混沌の世を泳ぎ、密かに倒幕と世直しの野望を抱く無頼漢で剣の達人である主人公・蓮田兵衛を演じるのは大泉洋。兵衛に拾われ、身も心も成長する才蔵役に抜擢されたのは、なにわ男子の長尾謙杜。その才蔵に棒術を教え込む老師に柄本明、民を虐げ、贅沢にふける有力大名・名和好臣には北村一輝、高級遊女にして、男たちの間を漂う絶世の美女・芳王子役を松本若菜が演じる。そして300人もの荒くれ者を抱え、幕府から今日の治安維持と取り締まりを任される悪党一味の首領・骨皮道賢に扮するのは堤真一。兵衛とは悪友であり、宿敵ともなっていく。
9年前に企画が動き出したという本作だが「一度、『この映画はできないことになりました』と言われて残念に思っていた」という大泉だが、その後に別の現場で堤と会った際に「『残念やな、やりたかったな』と言われて、『そうだよな』と思ってプロデューサーに『何とかやりましょう』と言って実現して。改めて、僕のおかげ」と笑いを誘い、「もっと早くやれていれば、ここまで私と堤さんが体がボロボロになることもなく」と話しつつ「今じゃなきゃいけなかったのかなと思います。この布陣が揃うのを待っていたのでしょう」と話すと拍手が寄せられた。
そんな本作の見どころについては長尾は「アクションに注目してくださっている方がたくさんいらっしゃると思う。そのアクションも注目してもらいたいですけど、大泉さんとの師弟関係のシーンもあるので注目してもらえたら」と注目ポイントを挙げた。その大泉は「現場では厳しく彼を鍛えていましたから。僕の目の前で、親指だけで腕立て伏せさせていたり、最終的には人差し指だけで逆立ちしていました」というと、堤からは「ジャッキー・チェン!」とツッコミが入り、会場は笑いに包まれた。
また、「夜はご飯に連れて行っていただいたり」と明かす長尾は「グループの話だったり、撮影の時の話をしたり。みんなでご飯に連れて行っていただいて」と振り返ったが、大泉は「怪我しちゃって、8針縫った日に全員誘って飯に行く予定だったんです。行かないと金を払うやつがいないから、ものすごい痛い足で行って泣きながら最後に払って帰りましたよ」と明かした。
さらに長尾は「柄本(明)さんは『室町無頼』の撮影が終わっても京都にいる予定だったらしく、撮影が終わってからも遊びに来てくれたり、本当に師匠みたい」と話すと、「めちゃくちゃ愛されてるよね」と驚く大泉。また、撮影前には「顔合わせの前にライブを見に来てくださって。そこではじめましてだったんです」と明かした長尾に、大泉は「TEAM NACSを見てもらったことない」とぼやき、笑いを誘った。
【写真・文/編集部】
『室町無頼』は公開中
監督・脚本:入江悠
出演:大泉洋
長尾謙杜、松本若菜
遠藤雄弥、前野朋哉、阿見201、般若、武田梨奈
水澤紳吾、岩永丞威、吉本実憂、土平ドンペイ、稲荷卓央、芹澤興人
中村蒼、矢島健一、三宅弘城
柄本明、北村一輝
堤真一
配給:東映
©2025『室町無頼』製作委員会