愛を知らずに育った3人の若者たちの青春と闇ビジネスから抜け出す3日間を描く逃亡サスペンス映画『愚か者の身分』の特報映像とティザービジュアルが解禁され、併せて新キャストが発表された。

第二回大藪春彦新人賞受賞作、西尾潤の「愚か者の身分」(徳間文庫)を、Netflixシリーズ「今際の国のアリス」や『幽☆遊☆白書」(2023)などの話題作を手掛けるグローバルコンテンツを創造するプロデューサー集団 THE SEVENが初の劇場作品として映画化。監督は人間ドラマを巧みに描くことに定評のある永田琴、主演に北村匠海、共演に綾野剛、林裕太の豪華実力派キャストを迎え、現代日本に生きる若者たちと隣り合わせにある“闇”をテーマに描いた逃亡サスペンス『愚か者の身分』。

今回解禁された特報映像は、闇で生きるしかない男たちが、そこから逃げだそうと必死にもがく姿を捉えている。「一緒に来るか?」闇ビジネスで金を貯めたタクヤは親に捨てられ、孤独なマモルを誘って新しい生活を提案。だが、2人で過ごす気の置けない時間は束の間、突然タクヤが消息を絶ってしまう。なんの前触れもなく姿を消したタクヤを心配するマモルだったが、「余計なことは知らん方がええし、知りたがらん方がもっとええ」と一蹴される。一方で、「タクヤ、お前何やった?」と梶谷が放つ一言が緊張を走らせる——。金、暴力、裏切り、信頼、そして束の間の笑顔。さまざまな感情が交錯しながら進む映像は、思わず息を呑むような緊迫感に満ちた内容となっている。

また、新キャストとして山下美月、矢本悠馬、木南晴夏の出演が発表された。SNSで女性を装い、身寄りのない男たちを利用して“戸籍売買”で稼ぐタクヤ(北村匠海)。そんなタクヤが実際に男性と接触をする際、“オトシ”を担う仕事仲間<希沙良>役に、NHK連続テレビ小説「舞い上がれ!」(22)や、『山田くんとLv999の恋をする』(25)ではW主演を務めるなど、乃木坂46を卒業後もモデル、俳優など様々な方面での活躍も目覚ましい山下美月。希沙良は経済的に苦しい過去からお金に執着する一方で、実は情に厚く面倒見の良い一面を持つ複雑な人物。

タクヤに戸籍を売り、その後も腐れ縁で繋がっている江川春翔(谷口ゆうと)役に、作品によって様々なキャラクターを魅力的に演じ分け、数多くの人気作品への出演が続き、『ゴールデンカムイ』シリーズでも話題の矢本悠馬。家族とはなればなれになったことで自暴自棄になり、経済的に困窮。追い詰められた末に戸籍を売ってしまうという、まさに“後がない”役どころ。

裏社会の運び屋・梶谷(綾野剛)からの不器用ながらまっすぐな愛情を受ける恋人・由衣夏役に、『悪い夏』(25)、『映画 おいハンサム!』(24)などでも注目を集め、シリアスからコメディまで幅広い演技をみせる木南晴夏。一見無邪気だが、実は全てを理解した上で梶谷に愛情を注ぎ、陰で支える。そんな芯の強さと包容力も兼ね備えた女性を演じた。

特報映像
山下美月(希沙良役)コメント

撮影に参加させていただいたのは数日ですが、想像以上に濃く熱く忘れられない夏の記憶が刻まれました。
毒々しくも清々しい、真っ直ぐでひねくれている、3人の人間から"自分は何者か"考えさせられる作品です。
程遠い世界を見ているようで、きっと誰しもが近しい境目を生きていると思います。
この座組に参加できたことが、本当に嬉しいです。公開を私も楽しみにしております!

矢本悠馬(江川春翔<谷口ゆうと>役)コメント

俳優にとって役を纏っていない実生活の過ごし方というのは仕事以上に仕事だったりして、
今作の役どころはそれが追い風となって背中を押してくれたなと思っております。
というのも僕には家庭があり、ここが何より幸せで絶対になくなってほしくないもの。
それを失った男を演じる上で1番大切なものを僕はすでに持っていました。
あとはそれを奪われることを想像するという苦行でした。
ポップな矢本悠馬はいません。見たことないヤツやってます!

木南晴夏 (由衣夏役)コメント

脚本を読んだ時と、本編を見た時とこれほどイメージが変わった映画は初めてでした。
あまりにも美しく、3人の男性が紡ぐ絆の物語が青春そのもので、見終わった後とても爽やかな気持ちになりました。
この作品に参加できたことを、心から嬉しく思います。そして多くの人にこの作品が届くことを願っています。

『愚か者の身分』は2025年10月24日(金)より全国で公開
監督:永田琴
出演:北村匠海
 林裕太、山下美月、矢本悠馬、木南晴夏
 綾野剛
配給:THE SEVEN、ショウゲート
©2025映画「愚か者の身分」製作委員会