『リライト』の完成披露試写会が5月19日(月)に都内で行われ、池田エライザ、阿達慶、橋本愛、松居大悟監督、脚本を担当した上田誠が登壇した。

数々の青春映画で若い世代から圧倒的支持を集める監督・松居大悟と、“時間もの”で高い評価を獲得している脚本・上田誠が初タッグを組み、“史上最悪のパラドックス”として話題となった原作・法条遥「リライト」(ハヤカワ文庫)を、新感覚〈タイムリープ✕青春ミステリ〉映画として誕生させた。オール尾道ロケを行い、時をかける“タイムリープ”作品の中に、瑞々しい高校時代の青春と、いくつもの謎を散りばめたミステリを織り交ぜた本作。主人公・美雪を演じるのは池田エライザ。高校時代とその10年後の美雪を鮮やかに演じ分ける。そして300年後からタイムリープしてきた未来人・保彦を演じるのは、本作が映画初出演で、ジュニアとしても活動している阿達慶。

「本をいただいたときから、口コミとか感想、考察が気になるなと思って」という池田は「何も知らないまっさらな状態のみなさまはどういう感情になるのだろうか」と上映を心待ちにしている様子だった。また、役作りについては「とにかく引き算をして、気づけばすっぴんなのではと」と笑いを誘う池田は「これ以上引けるものはないという状態。あとは楽しく、高校生の時の神経がいきわたっている感じ。全身がシャキシャキ動く感じを思い出してやりました」と語った。

一方で「やっと見てもらえるという気持ちと、どう受け取ってもらえるんだろうというワクワクと緊張が、いろんな感情が巡りまわっています」と緊張した面持ちを見せた阿達、300年後から未来人という役どころに「どういう感じなんだろうと疑問しか生まれない役柄」と振り返りつつ、「テレビで見ていた方たちと共演するということで、初映画で挑戦すること自体が異質感。それが武器として使えるところがあったりするのかなと思って、作りこみすぎず自然体でいることをがんばった」明かし、「緊張して肩が上がっちゃったりした。自然体でいることを常に意識して、未来人を頑張りました」と話すと、会場は拍手に包まれた。

“史上最悪のパラドックスを紐解くキーパーソン”という役どころの橋本は「(阿達演じる)保彦くんとの関係性で言うと、実年齢は10歳くらい離れているけど同級生として同じ制服を着てやるので、若さを盗みながら演じていたところがあって(笑)」と笑いつつ、阿達について「自然体でピュアで、イノセントな感じが、いい具合に得体のしれない空気感があって、それに助けられました」と語った。

「池田エライザさんと橋本愛さんを同じ画角の中に撮るということは映画作家はみんなやりたいと思う。初共演は意外でした」という松居監督。映画初出演となった阿達について「正直、300年後の未来人の役なんですけど誰がどう演じたらいいか分からない。僕も全く浮かばないまま、オーディションをやっていろんな人に出会って話を聞いてみようと」と振り返り、阿達と出会ったことで「顔が解けちゃう感じ。初めて甥っ子に出会った感じ。心が持っていかれる感じがあって、きっとクラスで謎の転校生としてやってきたらこの見ていただく展開があり得るかも」と振り返った。

【写真・文/編集部】

『リライト』は2025年6月13日(金)より全国で公開
監督:松居大悟
出演:池田エライザ、阿達慶、久保田紗友、倉悠貴、山谷花純、大関れいか、森田想、福永朱梨、若林元太、池田永吉、晃平、八条院蔵人
 篠原篤、前田旺志郎、長田庄平(チョコレートプラネット)、マキタスポーツ、町田マリー、津田寛治、尾美としのり、石田ひかり、橋本愛
配給:バンダイナムコフィルムワークス
©2025『リライト』製作委員会