『か「」く「」し「」ご「」と「』の公開前夜祭イベントが5月29日(木)に丸の内ピカデリーで行われ、奥平大兼、出口夏希、佐野晶哉(Aぇ! group)、菊池日菜子、早瀬憩、中川駿監督が登壇した。

本作は、“少しだけ人の気持ちが見えてしまう”男女5人の、純度100%の尊い日々を描く青春ラブストーリー。住野よるの原作は累計発行部数80万部を突破し、2017年の原作発売から若者を中心に根強い人気を誇る。W主演を務めるのは奥平大兼と出口夏希。奥平は引っ込み思案で自分に自信の持てない主人公・京を、出口は底抜けに明るい性格でヒロインよりもヒーローになりたいと願う・三木直子(通称ミッキー)を演じる。さらに、体育会系でいつも明るく笑顔な人気者・高崎博文(通称ヅカ)役に佐野晶哉(Aぇ! group)、予測不能な言動でいつもマイペースな黒田文(通称パラ)役に菊池日菜子、内気で控えめな性格である日突然学校に来なくなる宮里望愛(通称エル)役に早瀬憩と、勢いのある若手キャストが集結した。メガホンをとったのは中川駿監督。

大人にも共感する部分があるという本作を見てもらいたい人を聞かれると「全…人。全人類」という佐野は「こんなに誰しもが共感する作品はない」と断言し、「登場人物5人がそれぞれ自分の人生の中の大きな悩みを抱えながら生きていて。大人になった方も学生生活は経験していると思うし、大人になってから社会の生活の中で悩んでいることすらも自分自身を肯定してくれる作品」と本作の魅力を語った。

演じたエルと同じく高校生の早瀬は「学生の方、同世代の方にもちろん見ていただきたいです」と目を輝かせ、「エルみたいな内気な子にも、ただキラキラしていてという見方ではなくて、ちょっと勇気を出して映画館に足を運んでもらいたいなと思います」とコメント。さらに撮影前に原作者・住野よるのからは“エルみたいな子が幸せになれる世の中であること願っています”と手紙を受け取ったことを明かし、「その通りだなと思ったので、エルみたいな子はもちろん、その周りにいるクラスメイトの子もこの映画を見て、少し踏み出したり、勇気を与えられる映画だと思います」と語った。

一方で、パラを演じる菊池は「撮影に入れるまではパラになれていると思えた時間は一切なくて。わたしもパラのことが大好きだからこそ不安だった」と明かしつつ、実際にパラとして声を発した際に「その瞬間にパラでいるの楽しいなと思って」と振り返り、「演じながらつかんでいった」と明かした。また、演じる際の“姿勢”にもこだわったといい「監督に『猫背だったよね、そのままでいて』と、アドバイスをいただきながら作りました」と明かした。

出口は、本作を通じて「改めて言葉って大事だな」と感じたといい、「この映画を見て、言葉に出して気持ちを伝えることって大事なんだよと一人でも多くの人に思っていただきたいと思いました」とコメント。奥平は、本作の撮影前に原作小説を読んだといい「僕はそれを読んで京くんをやりたいと思った」と振り返り、「小説を見ていない方もいらっしゃると思うので、描かれていない部分も書いてあっておもしろいと思うので読んでいただきたい」と語った。

【写真・文/編集部】

『か「」く「」し「」ご「」と「』は2025年5月30日(金)より全国で公開
監督・脚本:中川駿
出演:奥平大兼、出口夏希
 佐野晶哉(Aぇ! group)、菊池日菜子、早瀬憩
配給:松竹
©2025『か「」く「」し「」ご「」と「』製作委員会
©2017住野よる/新潮社