STUDIO4°C 最新作『ChaO』がアヌシー国際アニメーション映画祭2025にて、同映画祭の準グランプリ相当となる長編コンペティション部門 審査員賞を受賞した。

ハイクオリティな映像と独特な世界観で世界中に多くのファンを抱えているクリエイティブ集団STUDIO4°Cの最新作で描かれるのは“種族と文化を超えた恋と奇跡の物語”。オリジナルアニメーションとなる本作では、絵を1枚1枚描く手書きアニメーションにこだわり、圧倒的な作画量と美しい背景美術で、瑞々しくもかわいく人間と人魚の恋模様を描く。本作の舞台は、人間と人魚が共存する未来社会。船舶をつくる会社で働くサラリーマンのステファンは、ある日突然、人魚王国のお姫さま・チャオに求婚される!!ステファンは訳も分からないまま、チャオと一緒に生活することに!?純粋で真っすぐなチャオの愛情を受けて、ステファンは少しずつチャオに惹かれていく。2人の恋の行方は―。主人公・ステファンの声を鈴鹿央士、ヒロイン・チャオの声を山田杏奈がW主演で担当する。

毎年6月にフランス南東部の都市アヌシーで開催されるアニメーション専門の国際映画祭である「アヌシー国際アニメーション映画祭」。1960年にカンヌ国際映画祭からアニメーション部門が独立し設立。世界最大規模のアニメーション映画祭としても知られており、毎年国内外の約200作品が上映され、来場者は約12万人を記録している。

6月13日[現地時間]にはプレミア上映が行われ、上映後の舞台挨拶には青木康浩監督をはじめとするスタッフ陣が登壇。さらに14日朝からはサイン会が実施され200人以上のファンが行列を作り、現地のアニメファンから熱烈な歓迎を受け、大いに盛り上がりを見せていた本作。

そして14日に授賞式が行われ、アヌシー国際アニメーション映画祭の長編コンペティション部門にて、見事準グランプリにあたる審査員賞を受賞した。これまで『百日紅 〜Miss HOKUSAI〜』(2015/原恵一監督)、『この世界の片隅に』(2017/片渕須直監督)といった名作が受賞してきた同賞。長編コンペティション部門での日本作品の受賞は、8年ぶりとなる。

青木監督は壇上で「ここにこうして立っていることが信じられません。作品はコメディなので、ギャグがいっぱいありますけども、台詞によるギャグは禁じ手としていました。そのおかげで海外の人達に広く笑いが理解してもらえたのだと思います」と喜びを表現し、「(チャオのぬいぐるみを指さして)チャオです。この風船のような体でこのまま世界をふわふわと飛んでいってもらえばいいなと思っています。ありがとう!」と感謝の想いを述べた。

さらにアワードセレモニー後に行われたクロージングパーティでは、本作に惚れ込んだ映画祭関係者や現地のアニメファンが殺到。サインを求める長蛇の列ができ、急遽サイン会を実施した。アヌシー市長も駆けつけ、青木監督はサインを求められイラスト入りのサインを贈呈。田中プロデューサーとはガッチリと握手を交わし絶賛と労いの言葉をかけていました。“チャオワールド”に魅了された現地ファンからは「ChaOのチームは本当に素晴らしい仕事をしたと思う。素晴らしい映画を作ってくれてありがとう!」といった熱量の高い感想も。そんなファンのラブコールに青木監督がサインや握手で答えるなど、最後まで本作が大きな賑わいを見せる中、映画祭は幕を閉じた。

有終の美を飾った本作は、7月17日から開催される北米最大のジャンル映画祭である「ファンタジア国際映画祭」のコンペティション部門にもノミネートが決定している。

『ChaO』は2025年8月15日(金)より公開
監督:青木康浩
声の出演:鈴鹿央士、山田杏奈
 シシド・カフカ、梅原裕一郎/三宅健太/太田駿静、土屋アンナ
 くっきー!、‎山里亮太
配給:東映
©2025「ChaO」製作委員会