バカリズム脚本×山田裕貴主演映画『ベートーヴェン捏造』の場面写真が解禁された。

19世紀ウィーンで巻き起こる音楽史上最大のスキャンダルの真相に迫った歴史ノンフィクションの傑作『ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく』(かげはら史帆著/河出文庫刊)を基に実写映画化した本作。偉大なる天才音楽家ベートーヴェン。誰もが知るそのイメージは秘書による“でっちあげ”だった―。世の中に伝わる崇高なイメージを“捏造”したのは、彼の忠実なる秘書・シンドラー。憧れのベートーヴェンを絶対に守るという使命感から、彼の死後、“下品で小汚いおじさん(真実)”から“聖なる天才音楽家(嘘)”に仕立て上げる。シンドラーはどうやって真実を嘘で塗り替えたのか―。脚本を務めたのはバカリズム。監督は関和亮。ベートーヴェンへの愛が重すぎる忠実なる秘書・シンドラーを演じるのは山田裕貴。愛ゆえに暴走していくシンドラーの姿を情熱的に、時に切なく演じる。そして、シンドラーから熱烈に敬愛されるベートーヴェンを演じるのは古田新太。

今回、“主人への愛をこじらせた男”シンドラーの愛が重めな場面写真が解禁された。今年は『ベートーヴェン捏造』の他に、『木の上の軍隊』、『爆弾』と主演作品が3本が公開される山田裕貴。彼が本作で演じたのは偉大なる音楽家であるベートーヴェンの秘書・シンドラーだ。

1795年に現在のチェコ共和国の小さな村で生まれたアントン・フェリックス・シンドラーは、教師だった父からヴァイオリンの手ほどきを受け育つ。18歳でウィーン大学に入学するも、当時のドイツに吹き荒れていた“愛国運動”にのめり込み、逮捕される。釈放されたものの大学を中退し、故郷へ帰ることもできず、ヴァイオリニストとして細々と暮らしていた27歳のある日、劇場のパーティーで大ファンであったベートーヴェンと知り合う。ベートーヴェンの気まぐれで、出会いからほどなくして秘書となったシンドラーは、ほぼ無給で公私に渡り彼を支える。

生真面目すぎる性格から次第にベートーヴェンに煙たがられるようになり、たった2年で2人の仲は決裂。それからさらに2年後、ベートーヴェンの甥・カールが自殺未遂事件を起こしたことをきっかけに交流を再開させ、ベートーヴェンを看取ったシンドラーは後に、現在まで残る様々な“ベートーヴェン伝説”を記した伝記を刊行する。現在広く浸透しているベートーヴェン像は、彼の伝記に拠るところが多い。

経歴だけまとめると、「天才音楽家を支え、後世にまでその偉大さを伝えた立派な人物」のように見えるシンドラー。しかし、彼のある行動が、音楽史上最大のスキャンダルへと発展してしまう。彼はどのようにベートーヴェンのイメージをでっちあげたのか、劇場でぜひ確かめていただきたい。

『ベートーヴェン捏造』は2025年9月12日(金)より全国で公開
監督:関和亮
出演:山田裕貴、古田新太 ほか
配給:松竹
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