未知のウイルスに最前線で挑んだ事実に基づく物語を映画化―『フロントライン』の本編映像が解禁された。
本作は世界規模で人類が経験した新型コロナウイルスを事実に基づく物語としてオリジナル脚本で映画化。物語の舞台は、2020年2月3日に横浜港に入港し、その後日本で初となる新型コロナウイルスの集団感染が発生した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」。乗客乗員は世界56か国の3,711人。横浜入港後の健康診断と有症状者の検体採取により10人の感染者が確認されたことで、日本が初めて治療法不明の未知のウイルスに直面することとなった。この状況下で<最前線>に駆けつけたのは、家族を残し、安全な日常を捨てて「命」を救うことを最優先にした医師や看護師たちだった―。当時、日本に大規模なウイルス対応を専門とする機関は存在せず、急きょ対応することになったのは災害医療を専門とする医療ボランティア的組織のDMATだった。DMATとは、災害派遣医療チーム(Disaster Medical Assistance Team)を略した、医師、看護師、医療事務職で構成され、大規模災害や事故などの現場におおむね48時間以内から活動できる専門的な訓練を受けた医療チーム。地震や洪水などの災害対応のスペシャリストではあるが、未知のウイルスに対応できる経験や訓練はされていない医師や看護師たちだった。
6月13日(金)より公開された本作だが、オープニングは観客動員数25万人、興行収入は3億4699万円を記録し、動員・興行収入共に堂々の3位発進。7月10日(木)時点で観客動員数103万人、興行収入は14億円を突破し、最終興行収入20億円も視野に入る大ヒットを記録している。
今回、DMATの指揮官・結城(小栗旬)と、現場で活動する実働部隊のトップ・仙道(窪塚洋介)が激しく言葉を交わす、緊迫の本編映像が解禁された。2020年、横浜港に停泊中の豪華客船で新型コロナウイルスの集団感染が発生。本来災害医療対応の組織であるはずのDMATへ出動要請が下され、感染者数、治療法、搬送先、責任者、何もかもが不明な状況の中、小栗演じるDMAT指揮官の結城と、船内で活動する実働部隊のトップ・仙道たちは未曾有の事態に立ち向かっていた。指揮官である結城は船には入らず船外で全体の指揮を執る立場。一方、実働部隊のトップである仙道は、仲間の隊員とともに現場である船内に乗り込み、極限の状況下で医療活動を続けていた。
映像では、DMATに医療スタッフを派遣していた先から「人員を撤退させたい」と伝えられた結城が、仙道とパソコンの画面越しに会話する緊迫のシーンが描かれている。船外から「大丈夫か?」と仙道を気遣う結城だったが「船の外から大丈夫かって聞かれても、こっちだってわからないんだよ!」と苛立ちをあらわにする仙道。さらに「正直感染は怖いよ。どれだけ防御したって、すぐそばで患者がせき込んだ飛沫を浴びてるんだから。そこへ行って来いって、指示出しているのは俺たちだろ」と、現場でのどうしようもできない恐怖と葛藤を結城にぶつける。そんな仙道の言葉を噛み締めながら、船内の厳しい状況と政府との板挟みに頭を悩ませる結城だったが、最後には「やれることは全部やる、でしょ、DMATは」という仙道の言葉に背中を押され、結城も静かに覚悟を固めていく。
このシーンは公開直後から観客の間でも特に反響が多く、「窪塚洋介に痺れ散らかしました。「やれることを全部やる」。メイン4人がそれぞれの立場で、矜持を持って覚悟を決め命と向き合っていた。優先すべきは何なのか。敵は、真実は。観て良かった。」、「グッときた場面でした。落ち着いた口調の中に感じる苛立ちと強い意志•覚悟。やれることは全部やる。なかなか言い切れる言葉じゃない。」、「小栗さん演じる結城さんの葛藤する姿、窪塚さん演じる仙道さんの決断する力。二人のやり取りを見ると涙が溢れてきました。」、「やれる事は全部やる。という言葉ってなかなか大人になってから言える言葉ではない。こういう同じ志や目指すべき目的が一緒の仲間って本当に大切。」など、目の前の「命」を救うために覚悟を決める二人のDMATの姿に、多くの人が心を揺さぶられていることがうかがえる。
本編映像
『フロントライン』は全国で公開中
監督:関根光才
出演:小栗旬
松坂桃李、池松壮亮
森七菜、桜井ユキ
美村里江、吹越満、光石研、滝藤賢一
窪塚洋介
配給:ワーナー・ブラザース映画
© 2025「フロントライン」製作委員会