映画『木の上の軍隊』で堤真一とW主演を務める山田裕貴の主演映画が立て続けに公開される。
1945年、沖縄県伊江島で激しい攻防戦が展開される中、2人の日本兵が木の上に身を潜め、終戦を知らずに2年もの間生き延びた――そんな衝撃の実話から着想を得た作家・井上ひさしが原案を遺し、こまつ座にて上演された舞台「木の上の軍隊」を映画化。宮崎から派兵された厳格な少尉を演じるのは、確かな演技力で日本の映画界を牽引してきた名優・堤真一。沖縄出身の新兵に抜擢されたのは、数々の話題作で存在感を示す山田裕貴。ダブル主演を務める堤と山田は初の共演ながら、阿吽の呼吸で極限状態の兵士たちを、繊細かつ力強く、そして人間らしい可笑しみをもって表現する。監督と脚本を手掛けるのは、沖縄出身の新進気鋭・平一紘。全編沖縄ロケ、伊江島では実際に生い茂るガジュマルの木の上で撮影が敢行された。
堤真一とダブル主演を務める『木の上の軍隊』を皮切りに、今年主演映画が3本立て続けに公開される“山田裕貴”。2011年に「海賊戦隊ゴーカイジャー」(テレビ朝日系)で俳優デビュー。以来、確かな演技力とストイックな役作り、そして嘘がなく飾らない人柄が評価され続け、『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命- / -決戦-』『キングダム』シリーズ、『ゴジラ-1.0』など話題作にも出演。そして今年、山田の魅力がいよいよ日本映画界を席巻する。
現在沖縄にて絶賛先行公開中で、7月25日に待望の全国公開となる『木の上の軍隊』、続いて9月12日には『ベートーヴェン捏造』、そして10月31日には『爆弾』が公開。社会派、コメディ、サスペンス・ミステリーとジャンルも全く異なる作品で、それぞれに違う顔を見せ、“主演俳優”としての圧倒的な存在感を醸し出している。『木の上の軍隊』では、故郷の島が激戦地となってしまう、沖縄県伊江島出身の心優しき日本兵役、『ベートーヴェン捏造』では、天才・ベートーヴェンの世の中に伝わる崇高なイメージを“捏造”する忠実な秘書役、『爆弾』では警視庁捜査一課の交渉人役に挑戦。時代もキャラクターも全く違う役どころを好演し、次々と新境地を切り開く。
鬼気迫る圧巻の演技で注目を集めているのが、『木の上の軍隊』の安慶名セイジュン役。沖縄県伊江島出身の新兵として、太平洋戦争末期に沖縄の地上戦に巻き込まれる心優しき青年を演じる。実在した兵士をモデルにした役どころに山田は、実際に坊主にし、徹底した減量を行い挑んだという。「その時代に生きたその人にはなれないから、役をわかった気にはなりたくない。ただひたすらその人のことを、想い考え続けた」と真摯に役に向き合った。
全国公開に先んじて映画を鑑賞した人たちからは、「堤真一との掛け合いの演技に圧倒された」「山田裕貴の涙に心が震えた」「うちなーんちゅにしか見えなかった」「凄かった」「素晴らしい」と絶賛の声が続々と上がっている。先日7月7日に行われた、日本外国特派員協会での記者会見でも、各国の記者たちの心を一瞬にして鷲掴みにする愛嬌は天性のもの。英語と日本語を織り交ぜ、時にはユーモアもいれながら『木の上の軍隊』への想いを語る姿に、報道陣も自然と笑顔になり、拍手が沸きおこっていた。現在も新作の撮影が続き、公開待機作も多数予定されているという山田裕貴。ここからの活躍にも大注目だ。
『木の上の軍隊』は2025年6月13日(金)より沖縄先行公開、7月より新宿ピカデリーほか全国で公開
監督・脚本:平一紘
出演:堤真一、山田裕貴
津波竜斗、玉代㔟圭司、尚玄、岸本尚泰、城間やよい、川田広樹(ガレッジセール)/山西惇
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2025「木の上の軍隊」製作委員会