主演・森七菜×監督・長久允によるオリジナル長編映画『炎上』が2026年春に公開されることが決定した。
本作はオリジナル脚本で描かれる長編映画で、脚本・監督を手がけるのは長久允。長久監督は2017年に公開された短編映画『そうして私たちはプールに金魚を、』が第33回サンダンス映画祭ショートフィルム部門のグランプリを日本映画として初受賞。続いて、2019年に公開した長編映画デビュー作『WE ARE LITTLE ZOMBIES』も第35回サンダンス映画祭で日本映画として初めて審査員特別賞のオリジナリティ賞に輝くなど、その作家性が世界からも絶賛されている。長久監督が映画化するために5年間温めていた企画であり、様々な方に取材を重ねながら物語を作り上げた。長久監督は「新宿歌舞伎町のニュースを見て、現場を取材し、彼女/彼らの物語を書くべきだと思ったことがきっかけです。」と制作動機を明かしている。また、リアルさを追求すべく、映画の舞台である新宿・歌舞伎町でのロケも実際に敢行しており、街のありのまま姿を物語に落としこんだ。
主演を務めるのは、映画『国宝』、『フロントライン』に出演し、その存在感と演技力の高さに国内外からの評価が集まっている俳優・森七菜。森が演じるのは両親に厳しく育てられ、また自身の感情を表現することが苦手な主人公・小林樹里恵(通称:じゅじゅ)。家族との関係に耐え切れず、家を飛び出した彼女が、SNSを頼りに辿り着いた先は新宿・歌舞伎町。初めて知る新たな世界で、様々な人との出会いを経て、自分の意思を持つことができるようになった彼女にとって唯一の安心できる居場所となったはずだったが…。
今回、ティザービジュアルと特報映像が解禁された。ビジュアルは主演・森七菜の憂いを帯びたような表情が印象的だ。特報映像ではおぼつかない足取りで街中を歩く姿が映し出されている。すでに映画は撮影が終わっており、完成へ向け最後の仕上げ中だ。彼女が見つめる先にはいったい何があるのだろうか?そして、新宿・歌舞伎町を舞台に彼女に何が起きたのか―。映画『炎上』は2026年春に公開。
特報映像
森七菜 コメント
歌舞伎町炎上。この物語は彼女たちだけのもので、自由も地獄も私も、全部誰にも渡さない。
あっちもこっちも地獄だけど、全部きらきらのアスファルトの上にひっくり返してその中から宝石を探す時間。
自分自身がどこにいるのか分からなくなる撮影期間でしたが、彼女たちの強さを守るために進んだ一ヶ月半でした。
見てくれた方がこの物語をどんな風に捉えることになるのか想像がつきません。
だけど私たちから何も奪えないことを、地獄には知って欲しい。
長久允(監督)コメント
――映画『炎上』を制作しようと思ったきっかけについて
新宿歌舞伎町のニュースを見て、現場を取材し、彼女/彼らの物語を書くべきだと思ったことがきっかけです。
本作を作る中で取材をして出会った、さまざまなバックグラウンドを抱えている彼女/彼らとの対話から、その背景と反比例するような軽妙さで時を過ごしている姿に、その生き方に「強さ」を感じるとともに、またその社会的背景にも憤りました。その後、面白おかしくこの場所を描くコンテンツをいくつも見かけ、そこに違和感を感じ、改めて、この作品を作る覚悟を決めました。
――映画を楽しみにしている方へメッセージ
シリアスな物語ではあります。でもあの広場のように騒がしく、キラキラとした映画にもなっています。森さんをはじめ俳優陣の演技、カメラ・照明・美術・衣装・ヘアメイク・音楽・サウンド・編集の全てが素晴らしく絡み合っています。どうか映画館で見ていただけたら嬉しいです。
『炎上』は2026年春に公開
監督・脚本:長久允
出演:森七菜
配給:NAKACHIKA PICTURES