『近畿地方のある場所について』の体感型プレミアin東京が7月29日(火)にユナイテッド・シネマ豊洲で行われ、菅野美穂、赤楚衛二が登壇した。
発行部数40万部突破の話題の小説「近畿地方のある場所について」(著者・背筋/KADOKAWA)を実写映画化した本作。2023年1月、Web小説サイト・カクヨムに第一話が投稿されると「これは本当に虚構のストーリー?」「その場所は実在するのではないか」など様々な反響がSNSで拡散され、小説の世界観に引きずり込まれた読者の間で、熱を帯びた議論が巻き起こり、2,200万PVを超えるヒットを記録。同年8月に単行本化されると「このホラーがすごい!2024年版」で第1位を獲得するなど読者を魅了し続ける異色作。これまでのキャリアの中でも異色の役どころに挑戦となる菅野美穂と赤楚衛二をW主演に迎え、白石晃士が監督を務める。さらに監督の大ファンであり、著作への影響も受けているという原作者・背筋も自ら脚本協力として参加する。
今回行われたイベントは、公式サイトやSNSで公開された“謎の資料”をもとに、集合場所となる“東京のある場所”を導き出せた人の中から、抽選で選ばれた人だけが体験できるミステリー・バスツアーイベント。“東京のある場所”に集められた参加者たちは、目隠しをした状態でバスに乗り、“東京のある場所”へ向かう。道中では、謎の車内アナウンスで不可思議な場所に迷い込み、行方不明の少女の登場や、劇中で登場する謎の「おーい…」という呼びかけが響くなど、まるで“近畿地方のある場所”へと入り込んだかのような“場所ミステリー”を体験。ツアーの終着点となる劇場の客席で目隠しを外したその先には、瀬野千紘役を演じた菅野美穂と、小沢悠生役の赤楚衛二の2人が待ち構えた。
“東京のある場所”に集められた参加者たちは、目隠しをした状態でバスに乗り、まるで“近畿地方のある場所”へと入り込んだかのような“場所ミステリー”を体験することに。今回、W主演の菅野美穂と赤楚衛二も、一般参加者よりひと足先にバスツアーに乗車。謎のお札で全面を覆われたバスに乗り、不穏なアナウンスや謎の声、どこからともなくただよう線香の香り、映画にも登場する行方不明の女児が突如登場するなど、さまざまな“恐怖体験”をハイテンションで堪能した。
ツアーの終着点は、東京都内の映画館、ユナイテッドシネマ豊洲。映画館に到着した観客たちが、客席で目隠しを外すと…なんと、菅野と赤楚の2人が観客同様に客席に座っているというサプライズが。実は観客が目隠しをしている最中、静かに客席に忍び込み、何も知らない観客たちと共にひっそりとフォトセッションを行っていた2人。突然目の前に現れた2人に大興奮の観客を前に、菅野は「アイマスクをしながらフラッシュがたかれてびっくりしましたよね、実は本当に撮影をしておりました!」、赤楚は「こっそり看板を入れ込んだりとか、めっちゃ慎重に撮っていました。後でアップされた写真を見て驚いてください!」と満面の笑みで語りかけた。
大歓声の中、客席を通ってステージに登壇した2人。本作で“近畿地方のある場所”の謎に迫るオカルトライター・千紘を演じた菅野は「東京タワーに集合して、この後どこに連れて行かれるかわからないドキドキのバスツアー、おつかれさまでした!」と観客を労い、千紘と共に”近畿地方のある場所“に誘われていく雑誌編集部員・小沢を演じた赤楚は、「バスツアーは怖すぎて疲れたと思うんですけど、ここで束の間の楽しみを味わってから、また本編で”怖疲れ“をしてください!」とこれから本編を鑑賞する観客たちを笑わせた。
観客に紛れて座席に座って登場する、というサプライズの“仕掛け人”となったことについて、菅野は「こういったことは初めてでした!バスツアーも体験させていただいて、ものすごく怖くて、“怖すぎワロタ”みたいな感じで(笑)みなさんも体験された通り、映画の世界観をすごくふくらませてくれてるイベントだったと思います。映画に続く楽しみとして、今日だけの催しというのが本当にスペシャルだなと思いました。良い思い出になるといいなと思います!」と笑顔を見せた。赤楚は「バスツアーめちゃめちゃ怖かったです!視界が遮られて、何か起きるかわからない気持ち悪さのようなものがずっととへばりついていたと思うので、皆さん本当に疲れただろうなと思います…!」とあらためて、バスツアー体験者同士の心情をわかちあうかのようにコメントした。
さらに、菅野によってバスツアーのオープニング演出で流れるナレーションが、実は菅野と赤楚本人がその場でボイスチェンジャーを使って語っていたことが明かされると、客席からは喋り方だけでその正体に気付いたというファンも。赤楚が「じゃあ、僕がちょっと噛んだのもバレたってことですか!?」と差し込むと、会場は爆笑の渦に包まれた。
また、客席を見回して中学生の姿を発見した菅野は「ホラー映画をご覧になったことはありますか?」と思わず直接質問。本人から「1回だけ…今日はちょっと覚悟を決めて来た感じです」という発言を引き出すと、大興奮の様子で「でも一生の思い出に残るよ!」と語り掛け、赤楚から「夜トイレに行けなくなるかもしれないね」と言われても「お手洗いのライトをつけっぱなしにしておけば大丈夫だよ!」とすかさず返し、映画鑑賞に緊張気味の中学生に、菅野流の優しさで勇気を与える一幕も。
本作が“ある場所”の謎に迫っていく“場所ミステリー”ということで、先日大阪で実施した「近畿プレミア」に続き、今回も謎解きによってイベント開催場所を導き出すことが応募条件となった本イベント。ステージのスクリーンに謎解きの資料が映し出される中、「自力で謎解きが出来た方は?」というMCの呼びかけには、客席からちらほらと手が挙がった。菅野は感心しながらも「ヒントも出していただいたんですけど、難しすぎです!」とお手上げ状態。今回の謎解きは、なんと前回より難易度を落としたと言うが、これには赤楚も「全然わからないです。難易度って誰が決めたんだろう!?自分にとってはマックス難しいです!」と、菅野同様に謎解きのハードさを嘆いていた。
ただし本作の謎要素に関しては、菅野は「この映画はいろんな謎があって、パズルがつながっていく爽快感がありますね。“ある場所”ってどこなんだろうと思いながら観ていただくのが良いと思います。原作小説だと伏字だったものが映像化で出てきたり、映画ではまた違った見方ができるかなと」と熱弁。赤楚は「最初は演じていてもハテナだらけだったけど、だんだんそれらがつながっていく気持ちよさがあって、だけど同時に気持ち悪さも現れてくるので、演じていて怖くなっていく瞬間がありましたね」と、自身の気持ちの変化と共に、本作における”謎“の魅力を説いていた。
そして今回でついに関東初上映を迎えたことについて、菅野は「すごく嬉しく思います!試写で観たときに、怖いのにどんどん画面に引き込まれて、演じていた私でも気付かなかった仕掛けがたくさんあったので、謎解き要素を捜しながら観ていただくのも面白いかなと。でも1回目は、何も考えずに観てほしい!私は今後、回数を重ねて観たいなと思っております」と、さまざまな謎が散りばめられた本作の面白さに言及した。赤楚は、「今回バスツアーでどこに連れて行かれるんだろうとみなさん気になったと思うんですが、この映画も、どこに連れて行ってくれるんだろうという不思議な作品になっているので、今日のバスツアーのように、アトラクションに乗るような感覚で楽しんでもらえたら!」と力強くコメントした。
続いて話題は、本作が“ある場所”を巡るミステリーであることから、二人が最近ハマっている”ある場所“について。菅野は、「夏休みなので子供と一緒にプールに行っています!本作の公開が控えているので、内容的にそんな日焼けしてこんがり健康的になってもなと思うんですけど(笑)」と、夏ならではのお気に入りスポットを挙げた。赤楚は、「とある整体です。撮影で使えれた体を癒してくれるゴッドハンドの整体師さんに最近出会って。施術して『昔剣道やってましたか』とか当てられたりしてすごいんです!これから通おうと思っています」と、すっかりハマっていることを明かした。
最後に菅野は「この映画には身近な怖さもあるんですけど、観終わった後には、自分の人生や日常について『ああよかった!』と思える、それぐらい遠くまで連れて行ってくれる力のある映画だなと思います。白石監督の言葉をお借りして申し上げるなら、“良質なトラウマ”をみなさん、お楽しみください!」、赤楚は「この映画は“場所ミステリー”ですが、いろんな種類の怖さがあって、近畿地方に向かうロードムービー的な要素や、千紘と小沢の人間ドラマもあって、ひとつのジャンルにはくくれない、いろんな楽しみ方ができる映画です。ぜひみなさんに楽しんでいただけたらなと思います!」と力強くコメントした。
【提供写真、オフィシャルレポート】
『近畿地方のある場所について』は2025年8月8日(金)より全国で公開
監督:白石晃士
出演:菅野美穂、赤楚衛二
配給:ワーナー・ブラザース映画
© 2025「近畿地方のある場所について」製作委員会