カメラに情熱を注ぐ写真家ジャズシンガーの大人の恋模様を描く恋愛映画『月のこおり』の公開日が11月21日(金)に決定し、併せてポスタービジュアルが解禁された。

すべての物事には、いつか終わりが訪れる。まばゆいほどに美しい始まりの瞬間。そして、消えてしまう前の一瞬に、再び美しく放たれる最後の光。決して溶けることのない月面の氷のように、消え去ってしまう一瞬を捉えた写真のように、ずっと変わらずにいられたなら――。本作は、そんな想いを抱えながらも、誰もが経験する“始まりと終わり”を描き、北海道・札幌を舞台に、写真の最初の一枚と最後の一枚をテーマに綴られる大人のラブストーリー。

主人公の写真家・北村竜次を演じるのは、『TELL ME ~hideと見た景色~』(2022)で映画初主演を果たし、近年、大人の役者としての魅力が増す今井翼。妻子がありながらも、特別な気持ちを抱えながら、1人のジャズシンガーの女性の成長をカメラに収め続ける、内なる葛藤を抱えた男を見事に好演した。ジャズシンガーとして、そして1人の女性として成長していく小春を演じるのはすみれ。ハリウッド映画への出演経験もあり、歌手としても活躍するすみれが劇中で麗しいジャズの歌声を披露する。まるでジャズクラブにいるような圧巻の歌唱シーンが見どころとなっている。伝えられない気持ちを歌にのせて、感情豊かに歌いあげ、観る者を魅了する。東京で暮らす竜次の妻を演じるのは宮地真緒、娘は深尾あむが好演。札幌で開催するようになる個展ギャラリーのオーナー吉岡を実力派俳優・近藤芳正が演じる。

監督・脚本を務めたのは、作詞作曲家、シンガー、映画監督、脚本家をこなすマルチクリエーターの堂野アキノリ。『KATACHI』(22)、『右へいってしまった人』(23)に続く監督3作目となる。堂野監督作品ならではの音楽をふんだんに取り入れた作品に仕上がっている。作中のギャラリーに並ぶ写真は2006年にマドンナ、2011年に安室奈美恵を撮影したシンガポール出身の写真家レスリー・キーが撮影したものを使用している。

今回解禁されたポスタービジュアルでは、写真家として一人の女性の成長を見守る竜次、彼が見つめる先には眩しいほど光り輝くジャズシンガーの小春。彼らが紡ぐ想いが言葉ではなく、互いの写真家、歌手という垣根を超えた芸術の中で表現されていることを感じることができる構成となっている。また、世界で活躍する写真家レスリー・キーが本作のために撮り下ろした写真を贅沢に使用し、本作が芸術×恋愛の魅惑の融合作品であることが一目で伝わるデザインとなっている。

『月のこおり』は2025年11月21日(金)より新宿バルト9ほかで順次公開
監督・脚本:堂野アキノリ
出演:今井翼、すみれ
 宮地真緒、深尾あむ、内木志
 安保卓城、佐藤広大
 近藤芳正
配給:ギグリーボックス
©2025年映画「月のこおり」製作委員会