1945年、夏―原爆投下直後の長崎を舞台に、被爆者救護にあたった若き看護学生の少女たちの“青春”を描く映画『長崎―閃光の影で―』で看護学生を演じた菊池日菜子、小野花梨、川床明日香のインタビュー映像が解禁された。

1945年、長崎。看護学生の田中スミ(菊池日菜子)、大野アツ子(小野花梨)、岩永ミサヲ(川床明日香)の3人は、空襲による休校を機に帰郷し、家族や友人との平穏な時間を過ごしていた。しかし、8月9日午前11時2分、長崎市上空で原子爆弾がさく裂し、その日常は一瞬にして崩れ去る。久しぶりに帰郷した長崎で過酷な体験をすることになる看護学生の田中スミを演じるのは、本作が映画初主演となる菊池日菜子。あどけなく清らかな存在感を放つ等身大の姿は、戦争の落とす暗い影との対比を浮かび上がらせる。スミの幼馴染であり看護学校の同級生・大野アツ子を演じるのは小野花梨。確かな演技力に定評のある小野が、本作では人一倍強い信念を持って被爆者救護にあたる少女を熱演。同じくスミの幼馴染で看護学校の同級生・岩永ミサヲ役に川床明日香。本作では、クリスチャンである自らの信仰心と現実のはざまで葛藤する少女という複雑な役どころに挑戦する。

今回解禁されたインタビュー映像では、3人がそれぞれ演じたキャラクターについて、撮影時のこと、完成した映画を観ての感想について語っている。菊池は、救護活動に関わり始めたものの想像を絶する被害を前に立ち尽くしてしまうスミについて「私はあまり共感できるところは少なくて」と意外なコメント。続けて「(アツ子とミサヲの)二人はそれぞれ信条を持っていて、信じているものとか大切にしたい信念を持っている中で、持っていない自分(スミ)というのに憤りを感じている」とその理由を明かす。その上で「弱いように見えるかもしれないけど、彼女には彼女の考えがある中で、戦いながら生きているんだと思うとすごく役自身に深みを感じて、スミがスミとして生きていく重みを感じて」と考え、スミという人物を追い求めていたことを振り返る。

小野は、スミの幼馴染で周囲も認める強い正義感を持つ努力家のアツ子を演じた。「責任感の強さが魅力ですし、自分もそういう責任感を持てる女性になりたいなと思っています」と語ります。クリスチャンである自らの信仰心と現実のはざまで葛藤するミサヲという難しい役どころに挑戦した川床は、「何をどう信じるべきかをずっと考えていて、そういう考え続ける姿勢みたいなものは、自分もミサヲちゃんのようになりたいなと思いました」と憧れを明かした。

完成した作品を観た感想について、小野は「スミちゃんなんて特に毎日毎日が本当に大変なシーンの数々で、そんな日々をともに乗り越えたことですとか、みんなで一丸となってこの作品に向き合ったことがしっかりと形になって作品になったことにまずはとてもホッとして」と安堵を口にした。

また、菊池は撮影が始まる前は主演という初めての挑戦にあたりプレッシャーも感じていたといい、撮影当時に自分に余裕がなかったことを振り返りつつ、「花梨ちゃん、あっすー(川床)含め監督や全スタッフの方々にすごく助けられて、出来上がった作品だというのを実感して、そのありがたさと、これが後世に語り継がれる作品になっていればいいな」などと、公開日を待つ心境を明かした。

インタビュー映像

『長崎―閃光の影で―』は2025年7月25日(金)より長崎で先行公開、8月1日(金)より全国で公開
監督:松本准平
出演:菊池日菜子
 小野花梨、川床明日香
 水崎綾女、渡辺大、田中偉登、加藤雅也、有森也実、萩原聖人、利重剛/池田秀一、山下フジヱ
 南果歩 美輪明宏(語り)
配給:アークエンタテインメント
©2025「長崎―閃光の影で―」製作委員会