『宝島』の東京プレミアが9月9日(火)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太、塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、栄莉弥、尚玄、木幡竜、奥野瑛太、村田秀亮(とろサーモン)、デリック・ドーバー、大友啓史監督が登壇した。
戦後沖縄を舞台に、史実に記されない真実を描き切った真藤順丈による傑作小説「宝島」。第160回直木賞をはじめ、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞を受賞し栄えある三冠に輝いた本作を、東映とソニー・ピクチャーズによる共同配給のもと実写映画化。監督を務めるのは、さまざまなジャンルや題材を通して常に新たな挑戦を続ける大友啓史。主演には妻夫木聡を迎え、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太ら日本映画界を牽引する豪華俳優陣が集結。誰もみたことがないアメリカ統治下の沖縄を舞台に、混沌とした時代を全力で駆け抜けた若者たちの姿を、圧倒的熱量と壮大なスケールで描く、衝撃と感動のエンタテインメント超大作が誕生する。
本作の撮影では「何度やっても『もう1回』」ということがあったという窪田は「『またかよ』って思う瞬間はありましたよね…?」と共演者に投げかけたが、その一方で「一番現場で少年のように楽しんでいるのは監督なんです。その監督を見ると、『またかよ』って思う持ちもごめんなさいと思う。もっと出さないとと思える」と明かしつつ、「でも大友組は大変です」と締め、笑いを誘った。一方で「もっとやりたかったです。何百回もやりたい派。テイクを重ねたい」という永山は「ごめん、なんか…」と窪田に謝罪し、会場を沸かせた。
その永山は「妻夫木くんに対して、僕は年下であり、(妻夫木が)先輩でもあるので、リーダーとして自分が前に立つというところ。そこで自分が英雄視されたような人間を演じる上で、どう考えていったら、どうアプローチしたらいいのかと頭を抱えていた」と明かす永山だが「妻夫木くんと一緒に嘉手納基地の米軍の方の生活だったり、施設を見学させていただいて」と振り返り、「理屈ではなくて、肉体で表現していきたいと思って、毎日嘉手納基地の周りをランニングして、あまり思考しない。妻夫木聡さんを先輩だと思わない。意識しないということを決めまして、あんな感じになりました」と役作りについて語った。
妻夫木は「『ランチの女王』で初めて一緒になった時に『友達役だから“ブッキー”って呼んでもいいですか?』って。その頃からそう感じになってた気がする」というと、永山は「仲良くはしているんですけど、心の底では『瑛太、生意気だな』とかと思われていないかなと心配はしている」と笑いを誘いつつ、「共演してもお兄ちゃん役なんです。先頭切って『行くぞ』という感じは初めてだったので、これを超えるには思考していると無理なんです」と明かした。
「クランクイン前日に沖縄に入った」という広瀬は「パワフルなシーンを撮っていて、私として景色が写真みたいに焼きつくような本当にきれいなシーンだったので、それが忘れられなくて。オンちゃんの笑顔だったり、みんながオンちゃんを見つめている。この人がいるから自分たちが生きていける希望を持てる、そんな存在だったのでかっこいいオンちゃんでした」と振り返った。
また、窪田は「偉大な兄を持っている。オンの弟というところは、兄の弟というとことで何かの呪縛みたいなところはあるのかなと思って。でも、その兄がいなくなっレイの人生は動き始めたのかなと思う。背中に憧れているからこそ、鏡のように自分に返ってきて自分の小ささを感じる。純水にお兄ちゃんのことが大好きだったんだなというのはありました」と振り返った。
【写真・文/編集部】
『宝島』は2025年9月19日(金)より全国で公開
監督:大友啓史
出演:妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太
塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、栄莉弥、尚玄、ピエール瀧、木幡竜、奥野瑛太、村田秀亮、デリック・ドーバー
配給:東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
©2025「宝島」製作委員会