過去を捨てた元ヤクザと目の見えない少年との十数年を描く年の差を超えた友情と再会のものがたり―『港のひかり』の本予告映像が解禁された。

昨年公開され、数々の映画賞を総なめにした映画『正体』で第48回日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した藤井道人監督とキャメラマン・木村大作が初タッグを組み、北陸の港町を舞台にした完全オリジナル脚本で描く映画『港のひかり』。主人公で元ヤクザの“おじさん”を演じるのは7年ぶりの単独主演作となる舘ひろし。歌舞伎界の新星として注目を集める尾上眞秀が演じる盲目の少年・幸太との年の差を超えた、十数年の友情を描いた感動作となっている。

今回解禁された本予告映像の冒頭で、“おじさん”こと三浦(舘ひろし)が少年時代の幸太(尾上眞秀)と大人になった幸太(眞栄田郷敦)にそれぞれ優しく寄り添う場面が映し出されている。2人の12年間にわたる物語は北陸にある小さな港町から始まった。目が見えないことを理由に同級生から酷い虐めにあっていた孤独な少年・幸太は、漁師の三浦と出会う。三浦が元ヤクザだという噂を耳にした幸太は「ヤクザって悪い人だよね、おじさんはそんな人じゃないよね」と疑いつつも、三浦のことを“おじさん”と親しげに呼び、三浦も「あの子は1人の人間として接してくれました」と次第に心を通わせていく。

ある日、幸太の目は治る可能性があることを知り、手術を受けさせることを決意する三浦だが「うちにそんなお金ないよ」と諦める幸太に対して「金の心配はしなくていい」と言い残し、幸太の前から姿を消してしまう。そこから12年の時が経ち、無事に目が見えるようになった幸太は“おじさん”のような立派な人間を目指して警察官になっていた。一方、幸太の知らないところで三浦はヤクザのお金に手を出し、刑務所に12年間収監されていた。

三浦は出所したところをヤクザの組長・石崎(椎名桔平)に捕らえられ、石崎は駆けつけた幸太に対して「こんなじじいに会わなければ、今ごろもっと平和に生きられたかもしれない」と吐き捨てる。三浦に出会わなければ、幸太は危険な人生を歩まなかったかもしれない。しかし「あなたは誰よりも温かかった」という言葉が示すように、“おじさん”の優しさに触れた幸太は、血まみれになった三浦に「ありがとう、おじさん」と感謝の想いを伝え、ある行動を起こすのだが…。本作の期待が高まる、情感のある予告に仕上がっている。

本予告映像

『港のひかり』2025年11月14日(金)より全国で公開
監督・脚本:藤井道人
出演:舘ひろし、眞栄田郷敦、尾上眞秀、黒島結菜、斎藤工、ピエール瀧、一ノ瀬ワタル、MEGUMI、赤堀雅秋、市村正親、宇崎竜童、笹野高史、椎名桔平
配給:東映 スターサンズ
©2025「港のひかり」製作委員会