『トリツカレ男』のプレミア上映会が9月30日(火)に都内で行われ、佐野晶哉(Aぇ! group)、上白石萌歌、柿澤勇人、主題歌を担当するAwesome City Clubが登壇した。

ひとたび何かに夢中になると、ほかのことが目に入らなくなってしまうジュゼッペは、街のみんなから“トリツカレ男”と呼ばれている。三段跳び、探偵、歌……ジュゼッペがとりつかれるものは誰も予想ができないものばかりだ。行き場のないネズミのシエロに話しかけるうちにネズミ語をマスターしたジュゼッペ。昆虫採集に夢中になっていると、公園で風船売りをしているペチカに一目惚れ。今度はペチカに夢中になった。勇気を出してペチカに話しかけたジュゼッペだったが、ペチカの心には悲しみがあった。大好きなペチカのため、相棒のシエロとともに、彼女が抱える心配事を、これまでとりつかれた数々の技を使ってこっそり解決していくのだが…。

オープニングで、Awesome City Clubが本作の主題歌「ファンファーレ」を披露。大きな拍手に包まれ、atagiは「気持ちよく聞いていただいて、温かさに僕らも一撃で、『よかった、これで幕が切れたぞ』とホッとしました」と安堵の表情を浮かべた。PORINは「目の前にいらっしゃる方々にまっすぐに届いてほしいと思うので、まっすぐにピュアな気持ちで歌うようにしています」と明かし、「楽しかったかな?」というモリシーに大きな拍手が寄せられた。

さらに客席中央の通路から歓声に包まれながら登場した、個性的なキャラクターを演じるキャスト陣。「かわいくて魅力的なキャラクターだったのでどんな声を乗せるのか悩みました」と話す佐野は「歌のレコーディングもも何テイクも重ねて」と明かし、その過程では「歌いきって拍手が届いて『よっしゃ決まった』と思ったら、監督に『今のはジュゼッペじゃないね』と言われて(笑)監督の頭の中のジュゼッペを探しに行くような旅」と表現した。その“かわいらしさ”については「いろんなことに夢中になって。いろんなことを好きになれる人の人生って華やかなんだろうな、こういう風に生きれたら幸せなんだろうな」と笑顔を見せた。

一方でペチカを演じた上白石は「なんてかわいいんだ」と演じたペチカに一目ぼれしたといい、役柄については「ミステリアスなんです。心の奥にいろんなものを抱えている女の子」とコメント。さらにジュゼッペとの出会いで「雪解けの具合を楽しんでいただけたら」とアピールした。

本作が映画の声優初挑戦という柿澤は「右も左も本当に分からなくて。心配性なので、声優の友達にすぐに連絡して。梶裕貴くん」と明かし、「彼に『どうしよう』って言ったら、全部台本に書き込みなって。そうしたら本当にやりやすくなって。初挑戦と現場の方は知っているはずなんですけど、誰も教えてくれなかった」と笑いを誘い、佐野は「何回も経験されていると思っていた。終わった後の取材で初挑戦と聞いて、初挑戦の人のふるまいではなかったです」と明かした。また、佐野は、自身が声優初挑戦の際に「声優の友達に連絡して教えてもらったんですけど、その人が津田健次郎って言うんですけど」と明かすと、「すごいな」と次々と飛び出す声優の名前に思わず驚く上白石。さらに津田から同じアドバイスを受けたという佐野は「それしないと僕ら無理です」と共感していた。

【写真・文/編集部】

『トリツカレ男』は2025年11月7日(金)より全国で公開
監督:髙橋渉
キャスト:佐野晶哉(Aぇ! group)、上白石萌歌、柿澤勇人、山本高広、川田紳司、水樹奈々、森川智之
配給:バンダイナムコフィルムワークス
©2001 いしいしんじ/新潮社 ©2025映画「トリツカレ男」製作委員会