『愚か者の身分』公開記念舞台挨拶が10月25日(土)にTOHOシネマズ新宿で行われ、北村匠海、林裕太、綾野剛、山下美月、永田琴監督が登壇した。

第二回大藪春彦新人賞受賞作、西尾潤の「愚か者の身分」(徳間文庫)を、Netflixシリーズ「今際の国のアリス」や『幽☆遊☆白書」(2023)などの話題作を手掛けるグローバルコンテンツを創造するプロデューサー集団 THE SEVENが初の劇場作品として映画化。監督は人間ドラマを巧みに描くことに定評のある永田琴、主演に北村匠海、共演に綾野剛、林裕太の豪華実力派キャストを迎え、現代日本に生きる若者たちと隣り合わせにある“闇”をテーマに描いた逃亡サスペンス。

前日の10月24日(金)に公開を迎えた本作。「この映画で僕らが見てきた景色は今までの自分の俳優人生の中でも初めての経験もあったり、感謝が多い旅だった」と振り返る北村は「みなさまの人生が、今日から少しでもこの映画を見て変わるといいなと思います。少しでも笑顔にできたらいいなと思っています」と挨拶した。

本作の舞台にもなった新宿・歌舞伎町に位置するTOHOシネマアズ新宿で行われた今回の舞台挨拶だが「歌舞伎町でオールアップして、街行く人が飲みに行ったり、べろべろでお店から出てくる中で、スタッフに囲まれながら『お疲れ様です』って」と撮影を振り返る北村。

そんな撮影の日々が「楽しかった」という林は「一緒に缶蹴りしたのを思い出して。本気で歌舞伎町で缶蹴りするとは思ってもいなかったので、そんな日々が映像となって届けられる。寂しいような気もするし、嬉しい感じもする」といい、さらに「匠海くん、強いんです。サッカーみたいな。全部取られる」と明かすと、「僕、サッカーでディフェンダーだったので。小学生の時、右サイドバックだったので」と笑いを誘った。さらに「缶蹴りってどういうルールだっけ?(笑)」という綾野に、北村は「無秩序です。本来は隠れて」と笑いを誘った。

また、「初めに(自身が演じる)希沙良が登場するシーンから歌舞伎町の大きいモニターの所だったんですけど、エキストラさん含めてのリハーサルを大久保公園をお借りして、そこはそこで独特の雰囲気があったり。あと早朝の歌舞伎町での撮影もあった」と振り返り、「私も東京出身なんですけど早朝の歌舞伎町はなかなか行くことがないのでこれがリアルなんだなと改めて実感しました」と明かした。

そんな中で、北村や林との撮影については「あっという間に終わってしまったので、風のように過ぎ去ってしまってあまり記憶がないんです(笑)」と笑いを誘いつつ「北村さんと林さんが裏でもすごく仲良くて、兄弟に見えるんです。楽屋でもソファで隣に座ってゲームしてる。役を超えて繋がっていらっしゃって素敵だなと思っていました」と明かし、北村は「なついちゃってね」と明かした。一方で、綾野との共演について、山下は「一瞬でしたね。待ち時間のほうが30倍くらい長かった」と笑いを誘った。

【写真・文/編集部】

『愚か者の身分』は2025年10月24日(金)より全国で公開
監督:永田琴
出演:北村匠海
 林裕太、山下美月、矢本悠馬、木南晴夏
 綾野剛
配給:THE SEVEN、ショウゲート
©2025映画「愚か者の身分」製作委員会