第38回東京国際映画祭ガラ・セレクション『恋愛裁判』の舞台挨拶が10月28日(火)にTOHOシネマズ日比谷で行われ、深田晃司監督、齊藤京子、仲村悠菜、小川未祐、今村美月、桜ひなのが登壇した。

10月27日(月)から11月5日(水)の10日間にわたって日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催される第38回東京国際映画祭。アイドルが恋をすることは罪なのか?アイドルグループ「ハッピー☆ファンファーレ」のセンターを務める女性が「恋愛禁止ルール」を破ったことで裁判にかけられる物語を通じて、華やかな世界の裏側に潜む孤独や犠牲、そして自己を取り戻すための闘いを痛切なリアリティで描く。監督は国際的に評価される深田晃司。実際の裁判に着想を得て約10年を費やし、企画・脚本も手掛けた。主演は元・日向坂46の齊藤京子がアイドルの内面的な葛藤をリアルに体現。共演には倉悠貴、唐田えりか、津田健次郎ら実力派俳優陣が集結した。

主演の齊藤は「ドキュメンタリー映画を観ているような感覚になりました。日本で初上映ということで楽しみにしてきました」と挨拶。仲村は「見る方の反応が楽しみ」、今村も「踏み込んだ衝撃的な作品」と本作の描く世界観について語った。

「2015年にアイドルの女性の方が恋愛したことで事務所から裁判を起こされて、それを記事で見てこおういうことが起きるんだとびっくりして」と本作の着想を語る深田監督は「映画が完成したのは俳優とアイドルが入り乱れるオーディションで素晴らしい5人と出会えたことで完成した」と感謝を伝えた。また、「アイドル業界の普遍的なことが描けるのではないかというのが最初に思ったこと」と振り返った。

オーディションを経て決まったキャスト陣だが、「脚本を読んだときに物語が面白くてこの映画に出たいと思いました」という齊藤は「アイドルに対しての思いだったりグループへの思いやりが自分自身が持っているものと共感した」と役柄にかける思いを語った。

「最初に台本を読んだときに、なるほどと思って」と話す中村は、演じる際には「アイドルをやっている身として、この役をやることに少しだけ抵抗感を感じたこともあったんですけど、その葛藤も含めていいお芝居ができたと思うので、すごくいい機会をいただけた」とコメント。

『よこがお』(2019)以来の深田監督作品への参加となる小川は「私だけアイドルの経験がなくて。一緒にアイドルグループを演じる中でみんなにたくさんのことを教えてもらいながら、自分が役者としてこのグループの中でできることはないかと役割を意識しながら」演じたことを明かした。

元STU48の今村は「昨年7年間所属していたグループを卒業して、上京して初めて受けたオーデイションがこの作品」とあ明かし、「作品の中で、ハッピーファンファーレのリーダー役を務めさせていただいたので、撮影外でもリーダーと思ってもらえるような子子悪露域で挑んでいました」と振り返った。

また、アイドルグループ・いぎなり東北産で活動する桜は「今も現在進行形でアイドルをやらせていただいているんですけど、10年間のアイドル活動を作品に、私の力が生かせればいいなと思って、私なりのアイドルを演じさせていただきました」と語った。

最後に齊藤は「(日向坂46を)卒業してから、またこうして(劇中のアイドルグループ)『ハッピー☆ファンファーレ』としてグループを結成できたということが本当に嬉しくて。このグループが大好きで、みんなのクランクアップの時に号泣してしまうぐらい」と明かし、「劇中のグループではあるんですけど、どこかで結成できたらいいなって思っているぐらい本当にグループに対してすごく思っていて。それが、この映画の中でもしっかりと反映されていると思うので、アイドルパートに関してはそんなに重くないので、気負いせず、このみんなの仲の良さだったりを微笑ましく見ていただけたらなと思います」と本作をアピールした。

【写真・文/編集部】

『恋愛裁判』は2026年1月23日(金)より公開
企画・脚本・監督:深田晃司
出演:齊藤京子、倉悠貴 
 仲村悠菜、小川未祐、今村美月 桜ひなの
 唐田えりか、津田健次郎
配給:東宝
©2025「恋愛裁判」製作委員会