
『港のひかり』東京プレミアイベントが10月29日(水)に都内で行われ、舘ひろし、眞栄田郷敦、尾上眞秀、椎名桔平、MEGUMI、藤井道人監督が登壇した。
昨年公開され、数々の映画賞を総なめにした映画『正体』で第48回日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した藤井道人監督とキャメラマン・木村大作が初タッグを組み、北陸の港町を舞台にした完全オリジナル脚本で描く映画『港のひかり』。主人公で元ヤクザの“おじさん”を演じるのは7年ぶりの単独主演作となる舘ひろし。歌舞伎界の新星として注目を集める尾上眞秀が演じる盲目の少年・幸太との年の差を超えた、十数年の友情を描いた感動作となっている。
『ヤクザと家族 The Family』(2021)以来の藤井監督作品への出演となった舘は「どうしてももう一度仕事をしたくて」という思いがあったといい、本作では「本当に素晴らしい俳優さんたちが多数参加してくれました。この映画は、私の俳優人生50年の集大成ともいうべき映画になったと自負をしております」と自信を見せた。「念願かなって藤井組に入れていただいた」という椎名は「舘と芝居をするのは初めてなのですが、対峙するハードルが高すぎて、どうやって対峙したらいいんだろうと一生懸命がんばって。ただ舘さんの胸を借りて一生懸命やるしかないと、がんばってヤクザを演じました」と振り返った。
年の差が60歳という舘と尾上。実際の“友情”について聞かれると「60歳差があったら友情はないと思う(笑)たぶん受け入れてくれないと思う(笑)」と笑いつつ「彼は目の悪い少年の役ですが、本当に素晴らしい演技をしてくれまして。ご一緒して勉強になりました」と尾上の演技に感銘を受けている様子だった。
一方で「(舘とは)50歳差です」という眞栄田は「僕はいただいているばかりで、舘さんに与えている立場でもないので(絆は)難しいですね。だから、これから舘さんに与えられる存在になって友達になりたいです」と話すと、舘は「一緒に飯を食ったり、これからもっと一緒に遊び行こうと先ほど話していました」と笑顔を見せた。
また、眞栄田は自身が演じる幸太の少年期を演じる尾上について「目の見えない説得力と、家にいる姿と舘さんが演じるおじさんといる姿。表情だったり雰囲気の違い。おじさんが光だったんだなという説得力を見事に演じてくださったので、僕は素晴らしいものを引き継ぐだけだったので感謝しています」と称賛。一方で尾上は、青年期を演じる眞栄田について「少年期から繋がっていると思いました」と話し、眞栄田は「描かれていない時間が長すぎたので説得力はどう出していこうかと悩みながらやっていました」と振り返った。
さらに「僕は実は、40年近く前に売れないころに、犯人役でちょっと『あぶない刑事』に出させていただいて。絡みもなかったのでご一緒とは言えないのですが、当時から雲の上の大先輩ですから。40年近く経って対峙させていただくという、その時間とか空間とか、いろんなものを思い起こしながら、うれしかったです」と明かし、舘は「ヤクザだけどヤクザに見えないヤクザというか。本当にヤクザって感じでした」と称賛した。
また、イベントでは作品タイトルにちなんで、自身の周囲で“ひかり輝いている人”、“ひかりのような人”をフリップで発表した。
【写真・文/編集部】
『港のひかり』2025年11月14日(金)より全国で公開
監督・脚本:藤井道人
出演:舘ひろし、眞栄田郷敦、尾上眞秀、黒島結菜、斎藤工、ピエール瀧、一ノ瀬ワタル、MEGUMI、赤堀雅秋、市村正親、宇崎竜童、笹野高史、椎名桔平
配給:東映 スターサンズ
©2025「港のひかり」製作委員会




































