
第38回東京国際映画祭ガラ・セレクション部門『レンタル・ファミリー』の舞台挨拶が11月3日(月・祝)にTOHOシネマズ日比谷で行われ、HIKARI監督、木村文、森田望智、篠﨑しの、ゴーマン シャノン 眞陽、真飛聖、柄本明が登壇した。
10月27日(月)から11月5日(水)の10日間にわたって日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催される第38回東京国際映画祭。本作の主人公は、報酬を得て“家族”の役割を演じる俳優を派遣する「レンタル・ファミリー」会社で働くことになったアメリカ人中年男性・フィリップ。東京をはじめとした日本各地を舞台に、“レンタル・ファミリー”として出会う人々と交流を重ねる中で、少しずつ自らの人生に向き合い、生きる喜びを見出していく姿を描くハートフルなヒューマンドラマ。落ちぶれた元人気俳優フィリップを演じるのはブレンダン・フレイザー。共演には平岳大、山本真理、ゴーマン シャノン 眞陽、そして柄本明らが名を連ねる。監督を務めるのは、長編デビュー作『37セカンズ』でベルリン国際映画祭ほか世界中の映画祭で注目を集め、アメリカをベースに活躍する日本人監督のHIKARI。
冒頭で、HIKARI監督は「撮影から本当に1年以上経って、編集頑張って、今こうやって東京で、アジア初の上映させてもらうのすごく楽しみにしてます」と、日本での初上映に感無量の様子を見せた。
続いて、主演のブレンダン・フレイザーとの共演について問われた柄本は「ブレンダンさんは、大きい人です」と一言で会場の笑いを誘い、「でも“ホエール”ぐらい大きいわけじゃありません」とブレンダンの出演作『ザ・ホエール』に絡めてコメントし、さらに会場を沸かせた。そして、「本当に素晴らしい俳優さんで、大きい方です。体だけじゃなくて、非常に大きな奥行きの深いお芝居で、やらせていただいて光栄に思いました。そして、それと同じく人柄が素晴らしい方で。演技と人柄と本当に何も変わることなく、誰に対してもというか。その素晴らしさに魅了され、お芝居ができることを非常に光栄でした」と、俳優として、またその人柄を絶賛した。
ブレンダン・フレイザーと父娘役を演じたゴーマンは「とても楽しかったです」と笑顔でコメントし、「一緒に待ち時間とかにおやつ食べたり、一緒にふざけあったりして、撮影現場は本当に楽しくて。撮影の時間になるともうフィリップになりきってて、本当に見てるだけでいろんなことを教わったので、本当に貴重な体験でした」と、撮影中の心温まるエピソードを披露した。
柄本の娘役を演じた真飛は、本作について「人って本当に一人では生きていけなくて、色々な人を支えたり、気がつかないうちに支えられたり。本当に心が温まるし、あとは悔いのないように生きたいって、本当にこの作品を見て自分も感じたので、皆さんにも見ていただいて、そういう思いとか、前向きになる温かい気持ちになる、本当に素敵な作品でした」と、作品から受け取った深いメッセージを観客に語りかけた。
レンタルサービスを利用する女性を演じた森田は「家族をレンタルするってどういう感じなんだろうと思ってはいたんですけど、嘘が本当になるような瞬間をたくさん味わうことができて、人と人との関わりの中でしか生まれない、なんかすごい温かい気持ちであったり、希望であったりとか、そういう前向きな気持ちにさせてくれるようなそんな作品に出会えた気がして、一員になれたことをすごく誇りに思います」と、作品の持つユニークな魅力を語った。
シングルマザー役を演じた篠﨑は「人と人との繋がりについて深く考えさせられまして、きっかけはレンタルをしたことでフィリップと繋がることができたんですけども、フィリップと出会えたことによって、瞳も母として、人として成長できたので、本当に深い作品に携われたことを光栄に思っております」と、役を通して得た深い洞察を述べた。
レンタルファミリー社のスタッフを演じた木村は「僕は人って大人になっても、何歳になっても、愛されたいし、認められたいと思っていて、その気持ちをすごく温かく抱きしめてくれて、包んでくれて、そっと背中を押してくれるようなそんな映画だと思います」と力強くコメントした。
舞台挨拶では、「実は今日は素晴らしい特別な日です。それは柄本明さんの77歳のお誕生日です!」というHIKARI監督の祝福の言葉とともに「ハッピーバースデートゥーユー」を歌い、さらにクラッカーが鳴らされ、花束が贈られるなど柄本の誕生日をお祝いした。紫色の花束を受け取った柄本は「お気遣いしていただきましてありがとうございます」と照れ笑いを浮かべつつ、感謝を述べた。
さらにHIKARI監督は「今回の作品で柄本さんが喜久雄さん役で、私の頭の中で思った瞬間から、いろんな素晴らしい、一言では言えない涙ながらの体験をさせていただいて、本当に勉強になりました」と、撮影を共にした深い感謝を伝えた。続けて「これからも一緒にもっと作品を作ってくれるかな?(笑)作ってもらえるようにがんばりますのでこれからもよろしくお願いします」と伝えると、柄本は「こちらこそ、監督どうもありがとうございました」と応え、盛大な拍手が送られた。
【写真・文/編集部】
『レンタル・ファミリー』は2026年2月27日(金)より公開
監督:HIKARI
出演:ブレンダン・フレイザー、平岳大、山本真理、柄本明、ゴーマン シャノン 眞陽
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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第38回東京国際映画祭は2025年10月27日(月)~11月5日(水)に日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催























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