
田口トモロヲ、10年振りの監督最新作『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』が2026年3月27日(金)にに公開されることが決定した。
今からおよそ半世紀前の1978年。パンク・ロックの始祖、セックス・ピストルズが解散したその頃、東京の片隅で“何か”が静かに芽吹こうとしていた。その“何か”とは、スマートフォンも配信もサブスクも存在しない時代、自分たちの音楽を、自分たちの手で届けようと名もなき若者たちが創り上げた自由で生のエネルギーに満ち溢れた異世界、『ストリート・キングダム』だ。楽曲も録音スタジオもレコードもすべて自分たちの手で創り、新しい道を切り開いていく【D.I.Y.】のスピリットと革新的な手法。彼らが巻き起こしたムーブメントはやがて「東京ロッカーズ」と呼ばれ、音楽業界に風穴を開け、メジャーしかなかった世界に<インディーズ>という新しいスタイルを生み出していく。
自主レーベルを立ち上げ、着席が常識だったライブにオールスタンディングを導入し、数多のバンドが集う音楽フェスを開催。いまや当たり前となったカルチャーの原点を築いたのは、カリスマでもスターでもない——ただ、自らの表現を信じて突き進んだ、名もなき若者たちだった。そして彼らが残した火種は消えることなく、日本の音楽シーンに計り知れない影響を与えていく。
原作は、写真家・地引雄一による自伝的エッセイ「ストリート・キングダム」。「東京ロッカーズ」のカメラマンでありマネージャーでもあった彼が熱狂的なムーブメントに飲み込まれながら、記録者から当事者となりステージの熱気と若者たちのリアリティを、まさにその呼吸の中で体験、記録した。そして田口トモロヲ監督は、敬愛する彼らの物語を、構想から10年の歳月をかけてスクリーンに焼き付けた。
W主演を務めるのは、『アイデン&ティティ』が初めての演技ながらも初主演に大抜擢され、田口監督と運命的な出会いをきっかけに、今やミュージシャンとしてだけでなく唯一無二の個性を持つ俳優にもなった峯田和伸(銀杏BOYZ)と、同作をこよなく愛し、目標としてきたという今注目の俳優・若葉竜也。峯田はセックス・ピストルズでパンクに目覚め上京し、のちに「東京ロッカーズ」のカメラマン兼マネージャーとなるユーイチを演じる。そして若葉は「東京ロッカーズ」の中心的バンド「TOKAGE」のリーダー兼ボーカルのモモを演じる。
そしてユーイチやモモと共に時代を切り開いていくミュージシャンたちを演じるのは吉岡里帆、仲野太賀、間宮祥太朗、大森南朋、中村獅童、中島セナといった俳優陣。
脚本を手掛けるのは「不適切にもほどがある!」など、テレビ・映画・舞台などで話題作を次々と発表する宮藤官九郎、また音楽は「あまちゃん」や『花束みたいな恋をした』などを手掛けた大友良英が担当する。
峯田和伸 コメント
2003年、演技経験も全くない、バンドマンの僕が突如映画『アイデン&ティティ』に出ることになった。人生を狂わされた。監督は田口トモロヲ。脚本は宮藤官九郎。このふたりが、また何か凄いことをやろうとしている。僕もやります。『ストリート・キングダム』。あがく。もがく。叫ぶ。走る。観た人皆が「この映画の主人公はわたしだ」と思える映画に。
若葉竜也 コメント
やっとここまで来た。と言う一言です。
『アイデン&ティティ』という映画に出会って、
「こんな映画に出てみたい」という想いで走ってきました。
「映画の台詞」なのか、「僕自身の言葉」なのか。
「モモ」なのか、「僕」なのか。
撮影が終わった今も、わかりません。
これでもくらえ!!!
って感じです。
吉岡里帆 コメント
「日本のパンクの最盛期を今この時代だからこそ映画にしたいんです!」そうオファーを頂き胸が高鳴ったのを覚えています。
自由で、色っぽくて、反骨的なカッコ良さを追求した彼等彼女等の青春の瞬きを演じられることは特別です。
大人になってルールの中で生きる自分にとっては眩しくて羨ましくてエネルギーに満ち足りたもののイメージでしたし、何より皆んなが自分のプラットフォームを持てる今の時代に訴えかけるものがあると感じました。
映画の現場ではみるみる体の中に60.70年代のパンクロックの力が浸透していき、撮影中他の共演者の方の演奏を聞いているだけで生きている実感が湧きました。
パンクと聞くと反体制的という強いイメージが先行しますが、原作者の地引雄一さんが見た日本のパンクスにはもっとある種弱くて繊細な感情や、自由でいるための闘いの傷跡のようなものが見え隠れして、自分らしさを壊さず一生懸命に生きる姿が私には美しく思えました。
時代の目撃者である田口トモロヲさんが「自分の見たあのカッコ良さを撮り切りたいんだ!!!」と熱量たっぷりに演出をして頂けたことが何より嬉しかったです。
早く皆様に届けたいです。
仲野太賀 コメント
オファーを頂いた時、『アイデン&ティティ』で私の青春を奪った大好きな先輩方に混ぜてもらえるなんて、10代の頃の自分が聞いたら卒倒するような企画だと思いました。
あまりにも偉大なパンクロッカーの魂に近づけるよう、全身全霊でミチヲという役に挑みました。
しかし撮影が始まったら、30代の自分がほぼ全裸で卒倒してました。
間宮祥太朗 コメント
大好きな『アイデン&ティティ』のチームが新しく作品を撮ると聞き、なんとしても参加したいと思いました。
映画と音楽への愛と情熱に溢れた素晴らしい現場で、この映画に関われた幸せを大いに噛み締めながら撮影の日々を過ごしました。
大森南朋 コメント
久しぶりの田口組であり、音楽映画であり、しかも「東京ロッカーズ」の物語である。
台本貰って興奮し、読んでテンション爆上がり、
現場では、大好きな監督やスタッフや役者に囲まれて、
さらに今はなきかつての「新宿LOFT」があり、レコードの中のロッカー達がいた。
こんな映画に出たかったランキングで言うと、ベスト1といっても過言ではない。
中村獅童 コメント
『アイデン&ティティ』以来の、久しぶりの田口組、
青春時代を思い出すような時間を過ごすことができました。
伝説のミュージシャンという大きな存在を演じるというプレッシャーもありましたが、監督や峯田くんのおかげでのびのびとやらせていただきました。この作品のオファーがなかったら、
ものすごく嫉妬していただろうな。宮藤&田口組、最高だぁ!
中島セナ コメント
打ち合わせや現場に入ったとき、細部に至るまでその時代、音楽への熱を感じました。そんな情熱を身を持って体感し、自分もそこに参加できたことをとても嬉しく思います。ぜひ劇場で観てほしい作品です。
田口トモロヲ(監督)コメント
今日本はロック・フェス隆盛時代。しかしそれらの礎を築いたロッカーと仲間達の存在は知られていません。この真実の物語を伝えなくては死んでも死にきれない!日本のパンク/ニュー・ウェイブ・ムーブメントを作った革命家達の魂の軌跡!そして出演者達の熱量を是非目撃してください!
宮藤官九郎(脚本)コメント
田口監督との20年ぶりの仕事に、まずワクワクしました。
「東京ロッカーズの映画を撮りたいんだけど」
僕ですら世代的に間に合わなかった。
フリクション、リザード、Mr.カイト、ミラーズ、SーKEN。
写真でしか見たことなかった。その全てが地引雄一さんの写真だった。
スターリン、ゼルダ、じゃがたらにはどうにか間に合ったけど、
当時生まれてもいなかった若い世代が興味持ってくれるのか、不安でした。
ところが若葉くん、太賀くん、間宮くん、吉岡さんなど素晴らしく若い才能が快諾してくれた。
そしてみな口を揃え「『アイデン&ティティ』が大好きで!」と熱く語ってくれた。
嬉しい。やって良かった。そして現在進行形のパンク継承者である峯田くんが地引さんを演じる。
知らなくても、生まれてなくても、精神はこうやって引き継がれて行くんだな。
『アイデン&ティティ』から生まれた『ストリート・キングダム』は言わば孫みたいな存在です。
今では当たり前に使われる〝インディーズ〟という言葉が生まれた瞬間、
その現場に立ち会った若者の興奮とヒリヒリを感じてもらえるよう頑張りました。
公開おめでとうございます。
ストーリー
これは事実を基にした物語。1978年、偶然ラジオから流れたセックス・ピストルズに衝き動かされ、田舎から上京した青年カメラマンのユーイチは、小さなロックミニコミ雑誌「ロッキンドール」に出会い、とあるライブハウスへと足を運ぶ。そこで出会ったボーカルのモモ率いるバンド「TOKAGE」のライブに衝撃を受け、無我夢中でシャッターを押した。そこは音楽もバンドも観客たちも何にも縛られない生のエネルギーに溢れた異空間だった。正式にカメラマンとしてライブの撮影を依頼されたユーイチはモモたちと交流を重ねる。やがて彼らの音楽は瞬く間に若者たちを熱狂させ、そのムーブメントは“東京ロッカーズ”と呼ばれ、日本のロックを塗り替えていく。世界を変えたのは、才能だけじゃない。音に賭けた、名もなき若者たちの衝動だった。
『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』は2026年3月27日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほかで公開
監督:田口トモロヲ
出演:峯田和伸、若葉竜也
吉岡里帆、仲野太賀、間宮祥太朗、中島セナ
大森南朋、中村獅童
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2026映画『ストリート・キングダム』製作委員会









