「東京コミックコンベンション2025(東京コミコン2025)」(12月5日~7日に幕張メッセで開催)にて、12月6日(土)に行われたセレブ・ステージにイヴァナ・リンチ、クリスティーナ・リッチが登壇した。

2016年12月の第1回の開催から毎年、海外の有名俳優や著名アーティストとのコミュニケーション、映画で使用されたプロップ(小道具)の展示・撮影、コスプレイヤー同士の交流の場などを設けている「東京コミコン」。今年は12月5日(金)~12月7日(日)に千葉・幕張メッセで開催される。

今回行われたセレブ・ステージには、映画『ハリー・ポッター』シリーズのルーナ・ラブグッド役で知られるイヴァナ・リンチと、映画『アダムス・ファミリー』シリーズのウェンズデー役などで知られるクリスティーナ・リッチが登壇した。大歓声に包まれて登場した2人。早速、『ハリー・ポッター』の撮影中の思い出について聞かれたイヴァナ・リンチは「撮影から15年、20年近くが経っているので、記憶が混ざり合っていて、まるで他の人の人生だったかのように感じることもあります」と率直な心境を吐露。当時の心境について、「いつも驚きを感じていましたし、クビになるんじゃないかと心配もしていました」と振り返った。また、自身が原作の大ファンだったことに触れ、「ファンとしてキャラクターを愛していたからこそ、自分が思い描くキャラクター像をしっかりと投影し、作品に貢献できたのではないかと思います」と、演じる上でのこだわりを語った。

続いて、自身と演じたキャラクターであるルーナ・ラブグッドの共通点について問われると、イヴァナ・リンチは「今の現実世界は少しクレイジーなので、“不思議ちゃん”と言われることは褒め言葉だと思っています」と笑顔で回答。ルーナの魅力について「心をオープンにして色々なものを受け入れようとするところや、自然界への興味、静けさを愛するところ」に共感を示した。一方で、自身との決定的な違いについても言及。「ルーナは自分自身のことを完全に受け入れていますが、私自身はまだそこまでなれていないので、ルーナをお手本にしたいです」と、キャラクターへの深い敬意を表した。

次に、クリスティーナ・リッチへは『アダムス・ファミリー』が長年日本で愛され続けている理由についての質問が投げかけられた。リッチは「日本で愛されている具体的な理由は私にはわかりませんが」と前置きした上で、一般的に作品が愛される理由について持論を展開。「アダムス・ファミリーは“のけ者”で、社会からは批判されたり判断されたりする存在です。しかし、彼らはお互いに助け合い、自分たちのありのままの姿に満足し、愛し合っています」と家族の絆を強調した。そして、「自分を“のけ者”だと感じている人たちにとって、アダムス・ファミリーは“自分は自分のままでいいんだ”と思わせてくれる、灯台の光のような存在なのだと思います」と、作品が持つ普遍的なメッセージについて語り、会場からは大きな拍手が送られた。

【写真・文/河野康成】

東京コミコン2025は2025年12月5日(金)~7日(日)に幕張メッセ 展示ホール1~6で開催
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