
『とれ!』完成披露記念 コウイチ映画祭りが12月20日(土)にシネ・リーブル池袋で行われ、コウイチ監督、中島瑠菜、まいきちが登壇した。
YouTubeチャンネル「kouichitv」で人気沸騰の動画クリエイター、コウイチが監督・脚本を務めた初の長編映画『とれ!』。コウイチ監督は「kouichitv」チャンネルを運営し、若者を中心に熱狂的なファンがつく動画クリエイター。コウイチが監督を手掛けた初の短編映画「最悪な1日」が札幌国際短編映画祭で特別賞を受賞、短編映画「消えない」は、2021年にYouTubeで公開されるやすぐさま話題となり、再生回数は460万回を越え、新作のショートムービー「バニーキッチン」が配信中、そして今回、監督・脚本のオリジナル作品で初の劇場長編映画監督デビューを果たす。ジャンルは得意とするホラー。主演は彗星の如く現れた期待の新星・中島瑠菜。本作で長編映画単独初主演を飾る。ほかに、まいきち、和田雅成、宮地真緒、奥菜恵という個性豊かなキャストが顔を揃える。
本作が単独初主演となる中島だが、当初はプレッシャーもあったものの「私にとっては皐月ちゃん(まいきち)という存在が大きかったので、まいきちちゃんと一緒に頑張っていこう」という気持ちで現場に入ったと語った。そんな2人は撮影ですぐに意気投合し、役名で呼び合うほど仲良くなったといい、「お話しすぎて待ち時間がなかった(笑)」「気づいたら時間が経っていました」というほどだったという。
その中島のキャスティングについて、コウイチ監督は「中島さんの写真をいただいて、主人感が強いなというのがあったのと、MOVIXに行っていたので、上映前の映像の『この子か』というのがバッチリハマった」と明かし、さらに役柄と同じ高校3年生だったことから「等身大の高校生だ」と感じたという。
一方、まいきちは、オーディション時のエピソードを披露。劇中の塩を振るシーンをオーディションで演じたといい、役が決まった後は自ら「マイ塩」を現場に持参するほどの気合の入れようだった。コウイチ監督も「自分から塩を持ってくる人はなかなかいない」と感心した様子だったが、まいきちは「やる気がありすぎて塩を持っていっちゃいました」と笑いを誘った。
本作ではコウイチ監督自身が劇中にカフェ店員役として出演しているが、このシーンについて、まいきちから「何回も配膳の練習をしていましたよね。手が震えちゃって」と暴露されると、コウイチ監督は「緊張と(パフェの)重さで手が震えた」と認め、会場の笑いを誘った。
和気あいあいとしたキャスト陣だが、撮影が行われたのは9月の初旬で、残暑が厳しい時期であったことから、舞台となった廃墟には電気が通っておらず冷房もないため、サーキュレーターの風だけで暑さをしのぐという過酷な環境だったという。
そんな中、コウイチ監督は皐月の家でのシーンを撮影中、絶対にありえない位置から女性の声がマイクに入っていたと明かした。この音声について、「声が入っている」と騒然となった様子だったが、「音声さんが『消します』って」と対応したという。さらにコウイチ監督は「残したまま活かしたらホラーに」と振り返った。
イベントは、本作にちなんで「今年一番ツイていた、ラッキーだった出来事」を披露。「POP MARTのキャラクターがランダムで出てくる商品にハマっていて。欲しいと思うものがなかなか出てきてくれなくて」という中島は「11月に友達がプレゼントしてくれたものがシークレットで、二度と出ないかなというくらい運を使い果たしたくらいラッキーでした」と嬉しそうに語った。
【写真・文/河野康成】
『とれ!』は2026年1月16日(金)よりテアトル新宿ほか全国で公開
監督・脚本:コウイチ
出演:中島瑠菜、まいきち、和田雅成、宮地真緒、奥菜恵
配給:KADOKAWA
©2025 「とれ!」製作委員会


















