作家・永井紗耶子原作の小説を主演:柄本佑×共演:渡辺謙で源孝志監督が映画化した『木挽町のあだ討ち』の主題歌が椎名林檎「人生は夢だらけ」に決定し、併せて主題歌スペシャルムービーが公開された。

第169回直木賞・第36回山本周五郎賞をダブル受賞した永井紗耶子の傑作時代小説『木挽町のあだ討ち』を映画化した本作。芝居小屋を舞台に、仇討ちの裏に隠された真実を描く本作は、『このミステリーがすごい!2024年版』『ミステリが読みたい!2024年版』などにも選出され、2025年には歌舞伎としても上演され大きな話題を呼んだ。主演は柄本佑。仇討ち事件の真相を追う田舎侍・加瀬総一郎を演じる。共演に渡辺謙が芝居小屋「森田座」で謀略を巡らせる立作者・篠田金治を重厚に演じ、仇討ちを遂げた若者・菊之助には長尾謙杜、主人を殺した男・作兵衛には北村一輝。そして瀬戸康史、滝藤賢一、山口馬木也、愛希れいか、イモトアヤコ、野村周平、高橋和也、正名僕蔵、石橋蓮司、沢口靖子ら豪華キャストが集結。監督・脚本は、時代劇の名手・源孝志が務め、日本映画界が誇る実力派キャストとスタッフが集い、“あだ討ち”をめぐる極上の江戸ミステリーを描き出す。

今回、本作の主題歌に、椎名林檎の楽曲「人生は夢だらけ」が決定した。粋で雅な世界観「江戸の華×椎名林檎」。時代を超えて響き合う魂の共演が実現した。CM楽曲としても知られる「人生は夢だらけ」は、椎名林檎が作詞作曲した提供楽曲をセルフカバーし、アルバム『逆輸入 ~航空局~』(2017年リリース)に収録された人気楽曲で、ミュージックビデオも大きな話題を呼んだ一曲。ミュージカル調の華やかさとジャズの洗練されたリズムで、椎名林檎ならではの独特な音の運びと緻密なサウンドが印象的。幕が上がった瞬間の高揚感と、芝居のクライマックスを感じさせる最高潮の賑わいで、人生の陰影や自由と束縛、過去の経験や迷いまでも包み込むような、明るい力強さを放っている。

一歩足を踏み入れれば、そこは絢爛豪華・極彩色の美しさに満ちた江戸の世界。様式美を極めた彼女の歌声は、人生という名の舞台で「歌舞伎の見得」を切るような、堂々とした色気と感情表現に溢れており、まさに五感で体感する極上のエンターテインメント作品に仕上がった。

illustration by 宇野亞喜良

そんな本作のエンディングに「人生は夢だらけ」を据えた理由について、椎名林檎の長年のファンである源孝志監督は、「とりわけ歌詞の言葉の選び方、置き方がたまらなく好きだ。散文的でありながら物語を内包するうねりがあり、文学的なのだが血や体液のような生な残り香が漂う」と語り、「陰と陽、表現者として多面的なところもリスペクトせざるを得ない」とした上で、「この『人生は夢だらけ』は“陽”の椎名林檎の魅力を感じさせる最たるもので、陽を浴びる大通りを、高らかに、堂々と歌いながら歩いていくような曲だ」とコメントしている。

さらに『木挽町のあだ討ち』を「世間からドロップアウトし、生き甲斐を求めて(食うためだけではない!)芝居小屋に流れ着いた人間たちの物語」と位置づけ、「江戸という大都会で最下層と蔑まれながら、観客の前で束の間の夢を作り上げて見せる矜持、反骨と誇り。いわば日本の歴史の中で初めて現れた『自覚ある自由人』だと私は思っている」と語る。「そんな彼らが武家社会の不条理に対して“一発かます”痛快さを楽しんでもらい、『いやぁ〜 面白かったね。気分いい』と言いながら映画館を出て行ってもらいたかった――それが、私がこの曲をエンディングテーマに望んだ理由です」と、想いを明かしている。

併せて解禁された主題歌スペシャルムービーは、菊之助と作兵衛の衝撃的な仇討ちの場面から始まり、一年半後、主人公・総一郎が芝居小屋〈森田座〉を訪れるシーンへと展開していく。森田座の人々との出会い、仇討ち当日の事情聴取、菊之助とそれぞれの人物との関わりが断片的に映し出され、事件の裏に隠された〈もう一つの物語〉が少しずつ浮かび上がっていく。覚悟を決めた菊之助の表情に、「良かろうだろうが古い物は尊い」「それは人生 私の人生 誰の物でもない」「奪われるものか 私は自由」といった歌詞が重なり、主題歌「人生は夢だらけ」とともに、物語が辿り着く余韻を感じさせる映像に仕上がっている。

主題歌スペシャルムービー

『木挽町のあだ討ち』は2026年2月27日(金)より全国で公開
監督・脚本:源孝志
出演:柄本佑、渡辺謙
 長尾謙杜、北村一輝、瀬戸康史、滝藤賢一
 山口馬木也、愛希れいか、イモトアヤコ、野村周平
 高橋和也、正名僕蔵、石橋蓮司、沢口靖子
配給:東映
©2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会