
『終点のあの子』の公開記念舞台挨拶が1月24日(土)にテアトル新宿で行われ、當真あみ、中島セナ、平澤宏々路、南琴奈、吉田浩太監督が登壇した。
原作の「終点のあの子」は、2008年に第88回オール讀物新人賞を受賞した短編「フォーゲットミー、ノットブルー」を第一話においた全四編からなる連作集で、世田谷区小田急線沿線にある私立女子高校に進学したばかりの少女たちが登場する。映画は、中学校から上がってきた内部生の希代子と外部生の朱里を主人公に添えた第一話に注力した物語。入学式の日。中学からの内部進学者の希代子は、高校から入学した奥沢朱里に声をかけられた。海外暮らしが長い彼女の父は有名なカメラマンだった。希代子は風変わりな朱里が気になって仕方がないが、一緒にお昼を食べる仲になった矢先、ある変化が訪れる―。主人公・希代子と朱里を演じるのは當真あみと中島セナ。監督を務めたのは、『好きでもないくせに』(16)や『愛の病』(18)などで知られ、2021年には、ロッテルダム国際映画際に招待され話題を呼んだ『Sexual Drive』など、これまで女性を主体的に描いてきた吉田浩太。
高校生たちの学生生活を描く本作。もし自身が演じた役柄に言葉をかけるとしたら何を伝えるかという質問に、主人公・希代子を演じた當真は「希代子は周りに置いていかれることに焦りを感じたり、誰か特別な存在に憧れたり、みんなと同じ場所にいたい、本当に自分の中で大切にしたいというより、周りに流されているような女の子」と分析。その上で「正解を探そうとしても、それぞれにとっての正解があるし、その時は絶対に分からない。その時に感じて思ったものをとにかく信じていたらいいんじゃないかな」とコメント。さらに「それを振り返って『ああ、こうだったな』と思えるのも一つの人生経験と捉えられるくらい大人になれば成長できていると思う。焦らずに自分の心のままに動いていてほしい」と語った。
一方、独自の感性を持つ朱里を演じた中島は、役柄の性格を踏まえた冷静かつ愛のある言葉を選びました。「朱里に助言をして素直に受け取るかというと、あまり助言が響かないタイプだと思う」と話し、「周りを突き放したりした中で、独自の道を進むということにはやっぱり責任(が伴う)。周りを頼るのが難しくなってくると思うので、自分の行動に責任を持つということは言えたらいいのかな」と語った。
平澤は、撮影終了時にプロデューサーからかけられた言葉が今でも忘れられないと明かし、「『大変だったでしょう』と声をかけていただいた瞬間に、涙がすごく溢れたのを覚えています。それって多分、奈津子があの時一人になった時にかけてほしかった言葉なんじゃないかな」と振り返り、「放っておかれた寂しさを覚えたり、疎外感を感じていた奈津子に対しては、その言葉が一番救ってあげるきっかけになるのかな」と語り、「大変だったね、寂しかったよね」と寄り添う言葉を口にした。南は「自分の弱さをあまり見せたくなくて、それを隠すように見栄を張ってしまったり、彼女の中でたくさんの葛藤があったんだろうなと思います」と語り、「声をかけるというよりかは、抱きしめてあげたい。『もう少しかたの力を抜いて、素直になってもいいのに』と思いながら」と、優しさの溢れるコメントを残した。
また、作品にちなんで「実際にしてしまった取り返しのつかないこと、今だったらやらないこと」を聞かれると、沖縄出身で中学時代は部活に励んでいたという當真は「日焼け」に関する後悔を告白。「本当に真っ黒だったんです。日焼け止めを塗らなかったことをすごく後悔しています。これから大人になる私にいろいろ言われそうなので、徹底しようと思っています」と語った。MCから「撮影でもシーンがつながらなくなるから大変では」と問われると、「夏の撮影とかで、途中で『あみちゃんワントーン暗くしようか』と言われたりすると、ちょっとやばいってグサッときます。すぐに焼けるので気をつけようと思います」と、役者ならではの苦労ものぞかせた。
中島は「毎日が取り返しがつかないことだなと思っていて」と回答。「いいことも悪いことも、絶対に取り戻すことはできないし、元の形で戻ってくることはない。毎日が本当に取り返しがつかないものだなと思っています」と語り、日々の一瞬一瞬を大切にする姿勢を示した。平澤は「中学受験をしたんですけど、あの時もうちょっとサボらず勉強していればよかったなと今思います」と告白。「『今日はいいかな』とか言ってサボっちゃったりしてました」と明かしつつ「あの時サボらなかったら、今とは違う学校に行っていて、今とは違う道があったかもしれない。あの時サボったから、今の仲間たちと出会えたりもしたので、そういう意味ではあの時サボってよかった」と笑顔を見せた
南は、学生時代の「前髪」に関する失敗談を披露。「学生時代に前髪や眉毛を自分で切りたいと思っちゃって。朝、時間がないからガタガタになっちゃうんです」と笑いながら回顧。「友達にかっこいい眉毛をしている子がいて、それに憧れて大胆にいってみた(笑)」と明かし、その際には「マネージャーさんに『ちょっと雰囲気変わった?眉毛自分でいじった?』と聞かれた」と照れ笑いを浮かべた。
【写真・文/河野康成】
『終点のあの子』は全国で公開中
監督・脚本:吉田浩太
出演:當真あみ、中島セナ
平澤宏々路、南琴奈
新原泰佑、小西桜子、野村麻純、今森茉耶、陣野小和/深川麻衣、石田ひかり
配給:グラスゴー15
©2026「終点のあの子」製作委員会

























