ANIMAX TWO HALF presentsミュージカル「コードギアス 反逆のルルーシュ 正道に准ずる騎士」2が1月23日(金)に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールで開幕した。

2006年から2007年にかけて放送されたオリジナルアニメを原作に、赤澤遼太郎&小南光司のW主演にて2023年に1作目を上演。本作はその続きを描く2作目となる。脚本は前作から引き続き久保田唱、演出は新たに西田大輔が手掛け、より過酷な運命へと踏み込んでいく枢木スザクとルルーシュ・ランペルージの物語を、スザクの視点を中心に描いていく。

本公演には枢木スザク役の赤澤遼太郎、ルルーシュ・ランペルージ役の小南光司のほか、小山璃奈、木下綾菜、大滝紗緒里、野嵜豊、瀬戸啓太、石田千穂(STU48)、市川美織、長谷川里桃、柳堀花怜(僕が見たかった青空)、中山優貴、木内海美、奥谷知弘、浜浦彩乃、そして北村諒が出演している。

絶望に始まり、絶望に終わる。血塗られた運命の連鎖が、本作でも容赦なく描かれていく。世界唯一の超大国神聖ブリタニア帝国に支配され「エリア11」と呼ばれる、かつての日本が舞台。正しき道で日本を取り戻そうとブリタニア帝国の軍人となる道を選んだ枢木スザク(赤澤遼太郎)と、C.C.(小山璃奈)と出会い絶対遵守の「ギアス」の能力を手に入れレジスタンス組織「黒の騎士団」を素性を隠し「ゼロ」として率いることを決めたルルーシュ・ランペルージ(小南光司)。

黒の騎士団はルルーシュの知略とギアスの能力によって、ブリタニア軍が無視できないほどの存在となる。黒の騎士団を止めるため、スザクは新鋭ナイトメアフレーム「ランスロット」のパイロットとして立ちはだかる。2人は互いに戦っている相手が親友であることを知らぬまま、前線で幾度となくナイトメアフレームに乗って激戦を繰り広げていく。

一方、戦いの裏では、敵味方関係なく多くの犠牲者が生まれていた。身近に生まれる悲劇を真正面に受け止めながらも、ルルーシュは自らの信じた道をいく。

スザクもまた、過去に犯した罪を抱えながら、次こそは正しき道を貫こうと、軍人として一つの決断を下す。しかし、それはユーフェミア・リ・ブリタニア(木下綾菜)を巻き込んだ新たな悲劇の幕開けとなり――。

スザクの慟哭と共に幕を開けた物語は、幼馴染で親友であった2人のさらなる決別への一途を描いた。初演時より、役とのシンクロ率が高いと評されていた赤澤と小南は、さらに積み上げた経験値を存分に活かし、それぞれの痛々しいほどの信念を表現する。

赤澤は持ち前の真っ直ぐな心根を役に落とし込み、作品に一本の芯を通す。その揺るがない軸が中心にしっかりと立っているからこそ、彼らを取り囲む人々の願いや絶望もまた、リアルな質感を持って立ち上がっていた。正しさを信じるがゆえに迷い、選択のたびに自らを追い詰めていくスザクの姿を、赤澤は繊細な感情の揺れで積み重ねていく。感情を爆発させる場面だけでなく、沈黙や逡巡の時間にも説得力があり、スザクという人物の不器用さと痛みが、舞台全体の緊張感を支えていた。

二面性が見どころとなるのは小南。ナナリー・ランペルージ(市川美織)を守りたいという兄としての愛情深い姿と、目的のために大切なものを切り捨てる判断をくだす反逆者としての姿。そのどちらをも魅力的に表現。10代の学生らしい等身大な表情をわずかに残しながらも、非情な反逆者であろうとする。その二面性が交錯することで、ルルーシュという人物の未熟さと覚悟が、より生々しく立ち上がっていた。

神聖ブリタニア帝国第3皇女のユーフェミア・リ・ブリタニア(木下綾菜)、そしてルルーシュの学友であるシャーリー・フェネット(長谷川里桃)もまた、本作において大きく運命が変わるキャラクターだ。木下は周りを笑顔にする柔らかさと皇女としての強さを秘めたユーフェミア像を、長谷川は健気で一生懸命なシャーリー像を、誠実な芝居で描き出す。その存在が明るく、優しさに満ちているからこそ、物語の先で訪れる悲劇はより残酷に際立つ。2人の選択と運命は、戦いの裏で失われていく“日常”の重みを、強く観客に突きつけるだろう。

この他、ブリタニア勢力ではロイド・アスプルンド役の北村諒やシュナイゼル・エル・ブリタニア役の中山優貴、コーネリア・リ・ブリタニア役の木内海美、ギルフォード・G・P・ギルフォード役の奥谷知弘、セシル・クルーミー役の浜浦彩乃らが安定感ある芝居と歌声で、帝国の権威と、その内側に孕む緊張感を立体的に浮かび上がらせる。

本作の見どころのひとつであるナイトメアフレームのアクションシーンでは、紅月カレンことカレン・シュタットフェルト役の大滝紗緒里、扇要役の野嵜豊、藤堂鏡志朗役の瀬戸啓太ら黒の騎士団のメンバーが活躍。映像や機体の動きを表現するアンサンブルキャストとの息のあったアクションで、ナイトメアフレームの躍動感を表現しながらも、戦いに挑むそれぞれの信念を全身にみなぎらせる。

全編を通してシリアスなストーリーが続くが、その合間で空気を軽くしてくれるのがアッシュフォード学園の面々。生徒会長であるミレイ・アッシュフォード(柳堀花怜・僕が見たかった青空)を中心に、軽やかなナンバーを披露。戦いに身を投じるスザクとルルーシュの学生としての姿を楽しめる、賑やかな時間を作り出していた。

刻一刻と変わっていく両者をとりまく情勢を、西田の演出は照明での余韻を活かしながらテンポよく表現。その場で起きる出来事をただ見せるのではなく、観客の想像力を掻き立て、ステージ上と客席との双方向な熱量を築き上げていった。西田の演出作品ではオープニングが非常に印象的だ。キャラクター同士の関係性や心情を、オープニング内でイメージシーンとして描くのだが、それは本作でも健在。各キャラクターの視線の向きや立ち位置を考察してみるのも面白いだろう。

繰り返し突きつけられるのは、“正しさとは何か”という問いだ。それぞれが信じる正しさが衝突したとき、そこに救いは、明るい朝は訪れるのか。物語の行き着く先を、ぜひ劇場で見届けてほしい。

【提供写真、オフィシャルレポート】

ANIMAX TWO HALF presentsミュージカル「コードギアス 反逆のルルーシュ 正道に准ずる騎士」2

【関西公演】2026年1月23日(金)~1月25日(日)/クールジャパンパーク大阪 TTホール(大阪)
【東京公演】2026年1月29日(木)~2月1日(日)/ヒューリックホール東京(東京)

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