撮影/河野康成
Netflix映画『This is I』の“This is アイドル試写会”が2月9日(月)に都内で行われ、望月春希、斎藤工、松本優作監督、はるな愛が登壇した。

2007年、エアあややの口パクモノマネで一世を風靡した、はるな愛。世間の冷たい視線に苦しみながらも「アイドルになりたい!」という夢を手放さなかった少年ケンジの運命を変えたのは、一人の医師・和田耕治との出会いだった。2人の生き方を記した本、はるな愛「素晴らしき、この人生」(講談社)、和田耕治・深町公美子「ペニスカッター:性同一性障害を救った医師の物語」(方丈社)を参考に、当時の日本ではタブーとされていた性別適合手術のリアル、そして2人の命さえ預け合う信頼関係と強い絆が、80~90年代を彩ったヒットソングと心躍る軽やかなダンスと共にNetflix映画としてカラフルに描かれる。主演を務めるのは、オーディションで選ばれた18歳の新星・望月春希。主人公に大きな転機をもたらす実在の医師・和田耕治役を、幅広いジャンルで確かな存在感を放つ実力派俳優・斎藤工が演じる。

主演を務めた望月は、撮影を振り返り「なんかもう楽しかったです、本当に。毎日新しいことがあったし、愛さんからもたくさんキラキラいただいたので、本当に私の人生の中にものすごい1ページが刻まれたなっていう気持ちでした」と充実感をにじませた。その望月をオーディションで抜擢した松本監督は「オーディションに来ていただいて、こんなすごい方がいるのかとびっくりしました」と、望月の才能に衝撃を受けたことを明かした。

また、松本監督は「はるな愛さんにお会いして、すごく感情豊かな方で、大爆笑していると思ったらすごく感動して号泣されているみたいな、感情のジェットコースターのような人だなと思いました。なので、そういう映画にしたいなと思いました」と、はるな本人のキャラクターから着想を得たと説明した。

今回の試写会には、=LOVE、≠ME、≒JOYのメンバーをはじめとした現役アイドル約150人が招待され、イベントではアイドルから登壇者に質問をするコーナーが用意された。=LOVEの大谷映美里は映画を鑑賞し、「いっぱい泣いて、いっぱい笑顔になりました。前向きに生きる勇気をすごくいただきました」と感動を伝えた上で、劇中でダンスを披露する望月に「ダンスを覚えるのがすごく大変なのですが、どうやって覚えたのかなというのと、あと『エアあやや』のコツなどあったら教えていただきたいです」と、現役アイドルならではの視点で質問を投げかけた。

これに対し、望月は「ダンスはこの作品に入る前にすごく私も大変なことだったので、練習の期間をたくさん取っていただいて、何日も何日もスタジオに入って練習させていただきました」と、撮影前の過酷な特訓の日々を振り返った。当初はダンスを単なる「振り付け」として捉えていたため苦戦したという望月だが「ダンスもアイちゃんのお芝居の延長線上というか、生きている延長線上だなと感じたので、私は本当に楽しく踊ることができました」と、役としての感情を乗せることでダンスを表現の一部へと昇華させたと語った。

さらに「エアあやや」のパフォーマンスについて、望月は「めちゃくちゃ大変で」と苦笑。「私はエアあややは、結構『フリ』『ダンス』だと思っていたんです。それを一回練習した動画を愛さんに送ったら、愛さんから電話がかかってきて」と、モデルとなったはるな愛本人から直接指導が入ったエピソードを披露。「ダメだよ、ここ口開いてるよ!」と細かな指摘が入ったといい、「えっ、嘘でしょ?(笑)もう3階席、4階席が全然見えてない、想像できてないって言っていただいて。『エアあややはマジでダンスじゃねえんだ』みたいな(笑)本当に魂なんです」と、技術以上に“魂”と“想像力”が重要であるという極意を伝授されたことを明かした。

望月は、はるなの指導を受け「ガッツで、もうアリーナ飛び越えて宇宙! みたいな。そこまでやっぱり想像して踊ってないと、あれって成立しない」と痛感したと語り、「まずそのイマジネーションからでしたね。マインドセットからでした」と撮影に挑んだことを熱く語った。このエピソードを聞いた大谷は「いつかやる時は、足を目一杯開いて『ズバッ』とをやらせていただこうと思います」と受け止めていた。

【写真・文/河野康成】

Netflix映画『This is I』は2026年2月10日(火)より世界独占配信
監督:松本優作
出演:望月春希、木村多江、千原せいじ、中村中
 吉村界人、MEGUMI、中村獅童/斎藤工