
「銀魂20周年プロジェクト」の大トリとして完全新作画で描かれる劇場長編アニメ『新劇場版 銀魂 -吉原大炎上-』が2月13日(金)から公開される。
本作を一言で表現するならば、「完成度高けーなオイ」という言葉に尽きる。長年愛されてきた「吉原炎上篇」というエピソードをベースにしながら、劇場版としてのクオリティを極限まで引き上げた一作だ。原作の持つ熱量をそのままに、映像、音響、そして構成すべてが、既存のファンだけでなく初めて銀魂に触れる者の心をも掴む、圧倒的なパワーに満ちていた。
まず特筆すべきは、アニメーションの質の高さである。物語の舞台となる「吉原」の作り込みは凄まじく、豪華絢爛ながらもどこか退廃的な色街の空気感が、繊細かつ鮮やかに再現されている。TVアニメでは描ききれない程の映像の美しさに、皆圧倒されるだろう。
そして、何よりも登場人物全員が「かっこよすぎる」のだ。今作におけるビジュアルは、アニメより一新されており、上記でも述べた”映像美”も相まってファンを魅了する要素の一つとなっている。立ち振る舞いの一つひとつに磨きがかかっているため、物語の核心となるバトルシーンの描写は圧巻の一言だ。キャラクターの動きが極めて繊細に描かれており、剣を交える際の緊迫感までもが伝わってくる。これまでのアニメシリーズをさらに凌駕する大迫力の映像によって、観る人全てが惹き込まれること間違いなしだ。
一方、原作ファンとして懸念していたのは、銀魂の中でもかなりの長編扱いである吉原炎上篇をどのように一本の映画としてまとめるのかという点だ。また、予告映像でも描かれている通り、本来このエピソードには関わりのないキャラの新選組や桂、映画オリジナルキャラクターである「猿赫(えんかく)」を配置するという大胆なアレンジも加えられている。そのため、「どこを削るのか」という不安を抱きながら鑑賞したが、結果としてその心配は杞憂に終わった。上映時間という限られた枠組みの中で、これほど多くの要素を盛り込みながらもストーリーを綺麗にまとめ上げられている点には脱帽した。むしろ、新選組や桂の介入が吉原の戦いに新たな多層性を与えており、物語にさらなる深みをもたらしている。原作の吉原炎上篇を何度も読み、観てきた者にとっても新鮮な気持ちで楽しむことができる構成であるため、この作品はこの作品として繰り返し観たいと思えるはずだ。また、初めて銀魂を観る方にとっても、銀魂の雰囲気が分かるような一作となっているため是非”銀魂ワールド”を楽しんで観ていただきたい。
銀魂といえばの「ギャグ」や「パロディネタ」も健在だ。思わず劇場で吹き出してしまうようなネタが盛りだくさんのため、観終わった後に誰かと共有したくなること間違いなしだ。また、BGMの使い方も「銀魂すぎる」と言わざるを得ない。「銀魂」ファンにはたまらない、耳馴染みのあるフレーズが流れる瞬間の高揚感、そしてオリジナルストーリー部分で流れる楽曲の選定に至るまで、制作陣の作品に対する深い愛が感じられる。
さらに、画面の隅々にまで遊び心が散りばめられているのも見逃せない。背景に紛れ込むお馴染みのキャラクターたちは、「隠れ○○」のような楽しみを提供しており、一瞬たりともスクリーンから目を離すことができない。こうした細かいこだわりが、長年銀魂を愛してきたファンたちにとってはたまらない演出となっている。
本作は、映画としての完成度が極めて高い。キャラクター同士の掛け合いも余すことなく表現されており、原作を知らない初見の観客であっても、銀魂という作品が持つ唯一無二の世界観を存分に体感できるはずだ。すべてが”良すぎる”ため、鑑賞中は終始感動に包まれていた。一度観ただけでは足りない、繰り返し劇場へ足を運びたいと思わせる、まさに傑作である。
【文/編集部】
『新劇場版 銀魂 -吉原大炎上-』は2026年2月13日(金)より全国で公開
配給:ワーナー・ブラザース映画、バンダイナムコピクチャーズ、バンダイナムコフィルムワークス、アニプレックス
©空知英秋/劇場版銀魂製作委員会














