キングスマン

レビュー

『キングスマン』

紳士が繰り出す最高のスパイ・アクション

「キック・アス」のマシュー・ヴォーン監督と、同作の原作者マーク・ミラーが再び組んだ作品となれば楽しみにせずにはいられない。舞台はロンドン。高級テイラー”キングスマン”は、実はエリートスパイ機関だった。このキングスマンに所属するスパイと、敵対することになるヴァレンタインとの戦いが描かれる。ストーリーは近年見られる難しい問題を抱えているものではなく、味方対敵の構図が分かりやすい。余計なことを考えずに、少し懐かしいスパイ・アクションを見せたい、そんな思いを感じる。

本作ではコリン・ファース演じるハリー・ハートがド派手なアクションを繰り広げることで話題だが、そんな中にも紳士のたしなみとでも言うべきか、どこか上品な香りを漂わせているのはさすが。それに対してエグジーはいかにも現代の若者。だがこの若者をずっと見ていると、いつの間にか大人の男になっていくのがよく分かる。また天才的エンジニアでIT富豪のヴァレンタインはラフな格好が現代のIT富豪っぽさを出しているのかもしれない。コリンはアクション映画の経験がなく、本作のためにトレーニングを積んだという。エグジーを演じるのは映画初出演となるタロン・エガートン。その2人が見事に演じきったのだからこれは運命としか言いようがない。

スパイ映画と言えばガジェット。キングスマンが使うのは昔ながらの雰囲気を醸し出しつつも、最新の武器。ガジェットを駆使して敵を倒す姿は見ていてとても爽快。思わず欲しくなってしまう品の数々だ。「キック・アス」に続いて本作でも音楽が非常に重要となる。キック・アスでクロエ・グレース・モレッツの戦闘シーンでは、今までこのようなシーンでかかることがなかったような非常に楽しげな曲がかかった。本作でもそのように音楽の使い方がとてもおもしろい。残忍なシーンを、思わず楽しませてしまうシーンに変えてしまう、音楽の素晴らしさ、そして重要さを改めて感じさせる。クライマックスは選曲の良さに思わずため息が出てしまうほどだろう。

(text:編集部)

『キングスマン』
(原題:Kingsman: The Secret Service)
2015年9月11日(金)より全国で公開!
イギリス/2014年/1129分
監督:マシュー・ヴォーン
原作:マーク・ミラー
出演:コリン・ファース、マイケル・ケイン、サミュエル・L・ジャクソン、タロン・エガートン、マーク・ストロング

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