アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー

  • HOME »
  • レビュー »
  • アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー

レビュー

『アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー』

楽しく生きるヒントが詰まった80分

94歳にして多くの有名デザイナーたちからリスペクトされ、ニューヨークのカルチャーシーンに影響を与え続けているアイリス・アプフェルの“成功の秘訣”を追ったドキュメンタリー映画。幼い頃から人とは違うスタイルを意識していたアイリスは、インテリアデザイナーとして歴代大統領9代に渡り、ホワイトハウスの内装修復プロジェクトを任されるなど大成功を収める。本作では、アイリスと夫でありビジネスパートナーでもあるカールも出演し、彼女の魅力を存分に味わう事が出来る。

ニューヨークという刺激が強く競争の激しい街で、長きに渡り現役として活躍していくのは簡単なことではない。インテリアデザイナーとして有名だったアイリスが、84歳の時に開催されたメトロポリタン美術館でのコレクション展示で彼女は注目を浴び、“80代の新人”と自らを称し、新たな道を開いた。アイリスの好奇心は止まる事を知らず、目に入るものに興味を示す。アイリスの行動には、人生を楽しく生きるためのヒントが詰まっている。そしてそのヒントは、ファッションやインテリアに興味がある人に限らず、ほとんど全ての人に当てはまるのではないかと思う。

「人の目を気にするのではなく、自分のために服を着る」。ファッションが注目されるアイリスの言葉は、ファッションに興味がない人にも、自分と共通点があると感じさせる。「ハリー・ウィンストンより、4ドル程度のアクセサリーに胸が踊るの」、「“パーティに出かける支度は、パーティそのものよりずっと楽しい”うまい事、言うわ」、「センスがなくても、幸せならいい。皆好きな服を着るべきだもの」など、年齢や性別を問わず、多くの人が共感することが出来る。そして、今なお活躍し続けるアイリスの姿は、見ている人に勇気と希望を与えてくれる。

(text:編集部)

映画『アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー』は2016年3月5日(土)より角川シネマ有楽町ほか全国で公開!
(原題:Iris)
監督:アルバート・メイズルス
配給:KADOKAWA
2015年/アメリカ/80分

©IRIS APFEL FILM, LLC.

PAGETOP
© CINEMA Life!