『ママレード・ボーイ』作品レビュー

レビュー

“フレッシュ”な桜井日奈子と、“ママレード”な吉沢亮の演技に注目

突然、両親たちがパートナーを交換して再婚し、さらにその2組の夫婦がシェアハウスで同居する中で、高校生の光希と遊を中心に描く恋愛物語。原作は1992年から約3年半に渡り、月刊りぼんに連載された吉住渉による少女マンガ。連載後期にはテレビアニメ化もされ、こちらも1年半に渡って放送された。そして、今回25年の時を経て、当時も今も斬新だと感じる設定のもと、ついに実写映画化された。ヒロインの光希を桜井日奈子、遊を吉沢亮が演じる。そしてメガホンをとるのは、これまでにも多くの少女漫画の実写映画化に挑んできた廣木隆一監督。原作のおもしろさをそのままに、舞台を現代にした青春物語に仕上げた。

先にも書いたが、本作はその設定が何よりも最大の魅力であり、それがいかにリアリティをもって表現できるかがポイントだと思う。W主演の桜井と吉沢はもちろん、2組の夫婦を演じる筒井道隆、谷原章介、檀れい、中山美穂はその組み合わせを含めて自然な演技が求められる。その点で、桜井はとてもフレッシュな演技を見せており、最近は幅広い役どころを演じる吉沢もクールな中でも高校生らしい純粋な部分を見せており、まさに“ママレード”みたいな男の子を演じており役柄にマッチしていた。夫婦役の4人も、この斬新な設定をうまくこなした“両親S”を演じている。強いて言うならば、原作のコミカルな部分が削がれてしまっているのが少し残念ではあるが、1本の映画として仕上げる上ではバランスを考えると致し方のないこと。

そして本作は、原作ファンから見てもちょっと嬉しくなる部分もある。まず光希たちの制服も(アニメ版とは色が異なるが)再現されていたり、ふとしたところで発せられるセリフに、思わず「あっ!」と声を上げたくなってしまう場面もある。長期に渡る連載からエピソードを抜粋しており、映画として成立させるためにイベントが詰まっており、どうしても一つ一つのインパクトが薄くなってしまう部分はあるが、一方で中だるみすることもなく最後まで楽しむことができる。時を経て、旬なキャストを携えてスクリーンに登場した青春ラブストーリーを観て、思う存分キュンキュンしていただきたい。

【文/編集部】

作品情報

映画『ママレード・ボーイ』は2018年4月27日(金)より全国で公開!
監督:廣木隆一
原作:吉住渉「ママレード・ボーイ」(集英社文庫〈コミック版〉)
出演:桜井日奈子、吉沢亮、佐藤大樹、優希美青、藤原季節、遠藤新菜、竹財輝之助/寺脇康文、筒井道隆、谷原章介、檀れい、中山美穂
配給:ワーナー・ブラザース映画
©吉住渉/集英社 ©2018 映画「ママレード・ボーイ」製作委員会

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