『レジェンド 狂気の美学』 (1)
トム・ハーディが一人二役で双子のギャングスターを演じる『レジェンド 狂気の美学』の本編冒頭映像が解禁された。

“切り裂きジャック”と並んで、20世紀のイギリス犯罪史上もっとも有名な犯罪者と言われる双子のクレイ兄弟。1960年代のロンドンで暗躍した彼らの真実の姿を、トム・ハーディが一人二役で挑み、各国で絶賛され話題となった本作。実話を元に描かれる、兄弟の栄光と破滅とは―。

今回、解禁された映像は、ギャングスターのイメージそのままの二人が高級車の後部座席でタバコの煙を吸うシーンから始まる。兄のレジナルドがロンドン、イースト・エンドの自宅前で自身の張り込みについている刑事二人に紅茶を差し入れ、彼らを茶化した後、寝坊したお抱え運転手を徒歩で迎えに行く。道ですれ違う近所の主婦と気さくに挨拶を交わし、預かっていた忘れ物を手渡す姿はロンドンの裏社会を手中に収めつつあったギャングらしからぬ描写だ。

本作の撮影にあたり、クレイ兄弟について徹底的にリサーチしたヘルゲランド監督は「クレイ兄弟の人生は、この半世紀近くもの間、伝聞やタブロイド紙の記事の中でまことしやかに語られ続け、その真実がどこにあるか分からなくなってしまった。クレイ兄弟はロンドンという街の一部であり、伝説的な存在だ。彼らはギャングにまつわるどこまでも暴力的な逸話の数々の中心にありながら、地元のお年寄りのために、紳士的にドアを開けて待っていてくれる現代版ロビン・フッドでもある。しかし、その人生について語られるたびに、作り手の意図によって真実が歪曲され作り変えられてしまった。この作品で凶暴という一般的なイメージにとどまらず、今や“伝説”となってしまった彼らも人間だということを観客に感じ取ってもらいたいんだ」と語る。

約3分間の冒頭映像に納められたレジナルドの恋人役を務めたエミリー・ブラウニングの意味深なナレーションや、レジナルドの警察への挑発的な態度、イースト・エンドの人々への様子の対比は、本作を観る上での大きな手がかりとなる。

映画『レジェンド 狂気の美学』は2016年6月18日(土)より公開!

監督:ブライアン・ヘルゲランド
出演:トム・ハーディ、エミリー・ブラウニング、タロン・エガートン、デビッド・シューリス、ポール・ベタニー、クリストファー・エクルストン
配給:アルバトロス・フィルム
2015年/イギリス/131分(R15+)

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