『永い言い訳』ポスタービジュアル

『永い言い訳』ポスタービジュアル

本木雅弘『永い言い訳』の写真家・上田義彦が撮り下ろししたメインビジュアルが解禁された。

『ゆれる』(2006)『ディア・ドクター』(2009)『夢売るふたり』(2012)の西川美和監督が、『おくりびと』(2008)以来の映画主演となる本木雅弘を迎え、直木賞候補となった自らの小説を映画化した本作。主人公の津村こと衣笠幸夫役に『日本のいちばん長い日』『天空の蜂』(ともに2015)での演技が高い評価を得て、昨年度の日本アカデミー賞最優秀助演男優賞等を受賞した本木雅弘。その他ミュージシャンの竹原ピストル、池松壮亮、黒木華、山田真歩、堀内敬子、深津絵里などの実力派俳優が名を連ねる。

今回、本作品のメインビジュアル2パターン(ポスター・チラシ)が解禁された。さらにメインビジュアルは、日本を代表する写真家である上田義彦が撮り下ろしたことが発表された。「妻が死んだ。これっぽっちも泣けなかった。そこから愛し始めた。」という主人公・幸夫の心情を表現するコピーとともに、劇中では揃うことがなかった幸夫・夏子夫婦(本木雅弘・深津絵里)と陽一・ゆき夫婦(竹原ピストル・堀内敬子)、さらにその子どもたち6名という2つの家族が海辺に佇む姿が幻想的に写しだされている。想像力をかきたて、深いドラマ性を予期させ、映画を観終わった後にもさまざまな感慨を呼び起こすであろう仕上がりとなっている。

人気作家の津村啓こと衣笠幸夫〔きぬがささちお〕(本木雅弘)は、妻・夏子(深津絵里)が旅先で不慮の事故に遭い、親友のゆき(堀内敬子)とともに亡くなったと知らせを受ける。まさにその時、不倫相手と密会していた幸夫は、世間に対して悲劇の主人公を装うことしかできない。そんなある日、ゆきの遺族でトラック運転手の夫・陽一(竹原ピストル)とその子どもたちに出会った幸夫は、ふとした思いつきから幼い彼らの世話を買って出る。子供を持たない幸夫は、誰かのために生きる幸せを初めて知り、虚しかった毎日が輝きだすのだが―。

メインビジュアルの写真を担当した上田について、西川監督は「『せっかくならメインビジュアルは日本一のフォトグラファーに撮ってもらおうぜ』とアートディレクターの後智仁さんから上田義彦さんの名前を提案されました」とその経緯を語っている。西川監督は「バカなことを言うのも大概にして欲しいと思いましたが、バカのふりをして頼んでみることにしました。お返事はすぐに来て『楽しみです』と上田さんは言われました。撮りたい写真について語る時、上田さんは少年のようにうきうきとして、本当に楽しそうです」とまさかの快諾とともに、撮影時の様子を振り返った。「上田さんの写真は、人も、風景も、家族も、広告物も、すべてに『世界』の果てしなさと、根源的な神聖さとが、限りなく寡黙なまましっかりと焼き付けられている気がします。作品を説明する補助的な写真ではなく、私の映画の中には語られない、もしかしたらあり得たかも知れないもう一つの『ある日』を撮ってもらいたいと思いました。現実にはついぞ揃うことのなかった2つの家族のひとびとが集い、失われた夢のような写真が仕上がりました。ロケーションは千葉の九十九里浜ですが、未明からの台風の名残が、この世のものとは思えない海と光と風の色を作り出しました。上田義彦という少年の魔法だと思いました」とビジュアルについて語っている。

『永い言い訳』チラシビジュアル(表)

『永い言い訳』チラシビジュアル(表)

『永い言い訳』仮

映画『永い言い訳』は2016年10月14日(金)より全国で公開!

原作・脚本・監督:西川美和
出演:本木雅弘、竹原ピストル、藤田健心、白鳥玉季、堀内敬子、池松壮亮、黒木華、山田真歩、深津絵里
配給:アスミック・エース

(C)2016「永い言い訳」製作委員会