今回が13回目の開催となるSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016の記者発表が2日（水）に都内で行われ、コンペティション3部門を含めた上映作品48本が発表された。

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭は、若手映像クリエイターの登竜門として、映像表現の可能性とエンターテインメント性を備えた作品を世界中から厳選して上映する国際映画祭。2004年より埼玉県川口市で開催され、13回目の今回は、国際コンペティションとなる長編部門に対して過去最多となる88の国と地域から715本の応募があった。また、インド、キルギス、バヌアツから初ノミネートされている。

上田県知事は本映画祭について「デジタルの先駆けという誇りを持っています」と挨拶、岡田裕長編部門国際審査委員長は「映画は監督だけが作るものではなくたくさんのスタッフで作る総合芸術。作られた時代の匂いを反映して次々といい映画が生まれてくる。そういった作品を審査できるのを楽しみにしています」と挨拶した。

本映画祭のコンペティション部門は【 長編部門（国際コンペティション） 】【 短編部門（国内コンペティション） 】【 アニメーション部門（国内コンペティション） 】の3つがあり、ほかにオープニング上映をはじめとした特別上映が行われる。また、本年度ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した『長江図』を含む中国映画2作品が特別招待作品として上映されることが決定した。

オープニング上映作品として、昨年の福山功起監督『鉄の子』に引き続き、映画祭実行委員会が主体となって製作した熊谷まどか監督の『話す犬を、放す』が上映される。会見に出席した熊谷監督は「クスッと笑えて元気になれるコメディ。どこかの誰かに届けばいいなという思いを込めて書いた作品です」。また、本作に出演するつみきみほは「脚本を読んだときから素敵だと思っていました。楽しかったです」と挨拶した。

上映作品ラインナップ（長編／短編部門）

長編部門（国際コンペティション）･･･12作品（うち国内作品3作品、国外作品9作品）
短編部門（国内コンペティション）･･･12作品
アニメーション部門（国内コンペティション）･･･12作品

 長編部門（国際コンペティション）
『アヒルからの贈り物』
監督：オリヴィエ・ランジェ
2015年／ベルギー／84分

『見栄を張る』
監督：藤村明世
2016年／日本／93分

『いたくても いたくても』
監督：堀江貴大
2015年／日本／98分

『アウト・オブ・マイ・ハンド』（ジャパン・プレミア）
監督：福永壮志
2015年／アメリカ／88分

『園田という種目』
監督：太田真博
2015年／日本／93分

『暗黒街』
監督：ステファノ・ソッリマ
2015年／イタリア、フランス／130分

『タンナ』（ジャパン・プレミア）
監督：ベントレー・ディーン、マーティン・バトラー
2015年／オーストラリア、バヌアツ／104分

『ファミリー・ジャンブル』（ワールド・プレミア）
監督：マックス・ナルダリ
2016年／イタリア／90分

『ニュー・クラスメイト』（ジャパン・プレミア）
監督：アシュヴィニー・アイヤル・ティワーリー
2015年／インド／96分

『アンダー・ヘヴン』（ジャパン・プレミア）
監督：ダルミラ・チレプベルゲノワ
2015年／キルギス／88分

『朝日が昇るまで』（ジャパン・プレミア）
監督：アレハンドロ・グスマン・アルバレス
2015年／メキシコ／104分

『幸せを追いかけて』（アジアン・プレミア）
監督：イングヴィル・スヴェー・フリッケ
2015年／ノルウェー／106分

 短編部門（国内コンペティション）
『キッチンの神様』
監督：中根克
2015年／日本／28分

『VANISH』
監督：畑井雄介
2015年／日本／18分

『夕暮れの催眠教室』
監督：井上博貴
2016年／日本／25分

『パン屋の息子』
監督：日原進太郎
2015年／日本／22分

『幽霊ダンサー』
監督：陣内天飛
2015年／日本／25分

『FIVE PERCENT MAN』
監督：田中雄之
2016年／日本／25分

『くだらない くだらない この世界。』
監督：高山康平
2015年／日本／28分

『テイク8』
監督：上田慎一郎
2015年／日本／19分

『TO FEEL HUMAN』
監督：鈴木淳評
2016年／日本／23分

『想影』
監督：加藤慶吾
2016年／日本／30分

『ピンパン』
監督：田中羊一
2016年／日本／15分

『嘘をついて』
監督：三ツ橋勇二
2015年／日本／25分