のん・アフレコ風景

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片渕須直監督『この世界の片隅に』の主人公すず役を女優・のんが演じることが決定し、予告編映像が解禁された。

第二次世界大戦中の広島・呉を舞台に、戦況が悪化していく世の中で、大切なものを失いながらも、日々を大切に前を向いていく女性・すずを描いたアニメーション作品である本作。主人公・すずを演じるのは本作でアニメーション映画初主演を果たす女優・のん。片渕須直監督が「のんさん以外のすずさんは考えられない」とその声に惚れ込み主演が決定した。

オファーを受けたときの気持ちを「地面からふわっと浮いちゃいそうなくらい嬉しかったです!」とコメント。アフレコに初挑戦したことについては「別世界だなというのを痛感しました。体全部を使って演技をする時は、直接皮膚感を何も考えずに使えるのですけど、声だけでそれを全て表現するのは難しくて、全然違うなと思いました。すごく楽しかったです」と答えている。また、苦労した点については「最初はすごく難しくて、どうしたらいいんだと悩んだんですけど、やっていくうちに絵に息を吹き込むというのが楽しくて。あぁ、声優さんはこういうことをされてたのかと思うと興奮しました」とコメントしている。

今回事前に原作を読んだというのんは「私は、戦争や暴力の描写が嫌いで苦手で、目を向けないで拒んでいたところがありました。(戦争は)非日常なもので別次元のものと思っていたのですが、原作を読ませていただいて、日常と隣り合わせに戦争があったのかもしれないなと感じて、今まで拒んできたものに目を向けてみようと思いました」と感想を語った。自身が演じたすずという役については「感情が沸きたった時に“がー”って絵を描いていく感じがすごく共感しました。すずさんはぼーっとしていると言われながらも、パワフルでポジティブなところに共感しました。劇中ですずさんがやっているような着物のリメイクにも挑戦してみたいです」と共感している様子。

最後に「普通に生活しているとか、ただ生きているっていうことが、あぁやっぱり普通っていいな、と思える映画だと思うので、そういうのを感じていただきたいなと思います。そして、是非ご家族を誘って見ていただきたい。大切な感覚を一緒に共有出来ると思うのです」とメッセージを贈っている。

また、本作の音楽を担当したシンガー・ソング・ライターのコトリンゴからコメントが届いている。片渕監督の前作『マイマイ新子と千年の魔法』で主題歌を担当し、本作では本編楽曲も担当している。

コトリンゴ(音楽)コメント

オファーをいただいた時は嬉しい気持ちと、片渕監督の綿密な作品作りについていけるようにと気持ちを引き締めました。
原作には、とても不思議な引き込まれ方をしました。これまで読んできた戦争の時代のお話とは少し違い、その時代の普通の人々の、普通の暮らしが丁寧にかかれていて、主人公のすずさんのほんわかした雰囲気が、身近に感じられたからだと思います。そのすずさんの心情にすごく合っているからと予告編に使用してくださっていた「悲しくてやりきれない」のカバーをさらにリアレンジしてすずさんに寄り添えるように、生楽器をメインに書き直しました。

今回解禁された本予告編では、呉にお嫁にきたすずが、軍港・呉に停留する戦艦大和や戦闘機などと隣り合わせに居ながらも、工夫を凝らして日々を楽しんで生活する姿が映し出されている。今週末より一部劇場にて、のんの特別メッセージ付きの予告編も上映されます。片渕須直監督が6年の歳月をかけた本作。戦中戦後の広島・呉の綿密なリサーチと時代考証を行い、こうの史代漫画の世界を色鮮やかに描き出す。

のん・アフレコ風景

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『この世界の片隅に』

コトリンゴ

コトリンゴ

映画『この世界の片隅』は2016年11月12日(土)よりテアトル新宿、ユーロスペースほか全国で公開!
監督・脚本:片渕須直
原作:こうの史代「この世界の片隅に」(双葉社刊)
声の出演:のん、細谷佳正、稲葉菜月、尾身美詞、小野大輔、潘めぐみ、岩井七世、澁谷天外
配給:東京テアトル
(C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会