岩浪美和音響監督、吉平“Tady”直弘副監督、花澤香菜、瀬下寛之監督

『BLAME!』のキャラクター・シボをフィーチャーした“シボ祭”舞台挨拶が5月27日(土)に新宿ピカデリーで行われ、シボ役の声優・花澤香菜、瀬下寛之監督、吉平“Tady”直弘副監督、岩浪美和音響監督が登壇した。

5月20日(土)より全国27館で公開され、ミニシアター興行成績No.1と好調なスタートを切った本作。今回、シボ役の花澤香菜、瀬下寛之監督、吉平“Tady”直弘副監督、岩浪美和音響監督が登壇し、キャラクターの魅力や音響など作品について語った。

この日、すでに2回の舞台挨拶を行ってきた4人。満席となった会場に向けて「シボ好きですか?」と花澤が投げかけると、場内は大きな拍手に包まれた。続けて会場を見渡した瀬下監督は「満席の会場で、いつも感動しております」と深々と頭を下げ、吉平副監督も「感謝の気持ちでいっぱいです」と挨拶。前に行われた2回の舞台挨拶では「自由すぎるはじけっぷりで、花澤さんに一生の借りを作ってしまった」と謝罪した瀬下監督。しかし、花澤自身は「意外と居心地が良かった」と気にしていないようで、笑顔で返した。

今回の舞台挨拶のテーマでもある“シボ”は、かつて栄えていた街の主任科学者という役どころ。劇中では原型を留めておらず、手、人型と姿を変えていくことでも話題を呼んでいる。また、本作では“プレスコ”と呼ばれる方法で作られており、いわゆる“アフレコ”とは逆に、音声のレコーディングを行った後に映像を後からつける。花澤は完全プレスコでの収録の経験はあまりないということで「ここまで自由にしてるんだなと思いました」と振り返った。また、瀬下監督は声優に対して「絵がないので、役者さんの想像力に頼っています」と信頼感があってこそ成り立つということを示した。

また、イベントでは、監督陣がそれぞれ好きなシボについてや語られたり、細かいギミックへのこだわりなどが語られ、花澤が「まじめなことしゃべれるじゃないですか!」とツッコまれる場面もあった。さらに瀬下監督はシボの胸の描写にこだわっていることを明かし「柔らかい素材で、アニメでも揺れています」と語り、岩浪音声監督が「柔らかくてよかったです」と感想を語ると、花澤も「柔らかくてよかったです」と返し、場内からは笑いが起きた。

さらに照明の当たり具合や、リアルな動き、効果音など技術的な面でも語られ、岩浪音声監督は「大きな画面で見てほしい」とその想いを語り「映画館でなければ体験できない娯楽を作りたい。映画館でしか楽しめないものを作っていきたい」と語った。吉平副監督は「劇場で見たらどう思うかを意識した。長く愛してもらえる作品になって欲しい」、瀬下監督は「劇場ならではの体感を作っていきたい」とメッセージを送り、花澤は「スタッフさん同士でも分からないことがあったりするとおっしゃっていた。そういう遊び心も入っている素敵な作品に関わらせていただけて嬉しいです」と笑顔で締めた。

原作は「シドニアの騎士」で第39回講談社漫画賞を受賞した弐瓶勉のデビュー作「BLAME!」。人類が「違法居住者」として駆除・抹殺される暗黒の未来を舞台に、無限に増殖を続ける超巨大な「階層都市」における探索者・霧亥の孤独で危険な旅路を描くSF作品。連載開始から20年の時を経て、ついに劇場アニメ化。監督は『シドニアの騎士』『亜人』の瀬下寛之。原作者・弐瓶勉がシナリオやキャラクターデザインをはじめとしたクリエイティブディレクションの中核を担う。映像革命と称された『シドニアの騎士』のスタッフが再結集し、再構成した完全新作ストーリーとして創り上げる。

花澤香菜

瀬下寛之監督

吉平“Tady”直弘副監督

岩浪美和音響監督


映画『BLAME!』は全国で公開中!
監督:瀬下寛之
原作:弐瓶勉「BLAME!」(講談社「アフタヌーン」所載)
声の出演:櫻井孝宏、花澤香菜、雨宮天、山路和弘、宮野真守、洲崎綾、島﨑信長、梶裕貴、豊崎愛生、早見沙織
配給:クロックワークス
©弐瓶勉・講談社/東亜重工動画制作局