ケイシー・アフレック主演『マンチェスター・バイ・ザ・シー』が大ヒットにつき拡大上映されることが決定した。

本作は、ボストン郊外で便利屋として生計を立てている主人公が、兄の死をきっかけに故郷の“マンチェスター・バイ・ザ・シー”へと戻り、16歳の甥の面倒を見ながら過去の悲劇と向き合っていく珠玉の人間ドラマ。主演は、本作でキャリアの中でも白眉と言える演技を見せるケイシー・アフレック。ゴールデングローブ賞を含め現在30を超える主演男優賞を続々と受賞する。主人公の元妻をミシェル・ウィリアムズ、甥をルーカス・ヘッジズが演じる。また、マット・デイモンがプロデューサーを務め、『ギャング・オブ・ニューヨーク』の脚本を担当したケネス・ロナーガンが監督・脚本を務める。

本作は、5月13日の公開初日より全国で満席続出の大ヒットとなり、公開2週目を迎えてもその勢いはとどまらず、都内では、6月3日(土)からヒューマントラストシネマ渋谷、6月10日(土)から池袋シネマ・ロサ、TOHOシネマズ錦糸町にて拡大上映が決定した。公開直後からSNSでは「今年のベスト!」「圧倒された。涙が止まらない」などの熱のこもった感想が次々と投稿されている本作だが、注目すべきは「まるで日本映画を見ているかのよう」「昨年感動した日本映画を思い出した」「なんて日本的な侘び寂びなんだ」といった日本および日本映画を引き合いにだしたコメントが非常に多く集まっている。

米ローリング・ストーン誌は、脚本・監督を手がけたケネス・ロナーガンについて「(ケネス・ロナーガンは)小津安二郎に最も近いアメリカ人だ」という賛辞を送っている。小津安二郎は言わずとしれた日本映画界の名匠だが、その独特の美意識と繊細な世界観は「日本人ならではの侘び寂び」と評されることもある。アメリカ在住の映画評論家・町山智浩もラジオ番組で「小津安二郎のようなアメリカ映画」と評するなど、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』の世界観は日本人にとって共有しやすいことも感じさせる。

映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』は全国で公開中!
監督・脚本:ケネス・ロナーガン
出演:ケイシー・アフレック、ミシェル・ウィリアムズ、カイル・チャンドラー、ルーカス・ヘッジズ、カーラ・ヘイワード
配給:ビターズ・エンド/パルコ
2016年/アメリカ/136分
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