『NELLY(原題)』が『ネリー・アルカン 愛と孤独の淵で』の邦題で10月より全国で順次公開されることが決定した。

フランス文壇に彗星の如く現れ、36歳の若さで去っていった実在のベストセラー作家ネリー・アルカン。本作は、愛を求め、激情とともに生きた彼女の短い生涯と、エロティックで過激な小説の世界を描いている。アンヌ・エモン監督は、ネリーの作品世界にほれ込み、脚本も手掛けた。ネリー作品の過激さを忠実に表現することを心掛けたという本作だが、一方で過激さの裏側にある愛への渇望と孤独、苦悩といった人間としての普遍的な感情を細やかに描き、性と生に翻弄されたひとりの女性としてのネリー・アルカンが鮮明に浮かび上がる作品に仕上げた。

ネリー・アルカンは、1973年生まれのカナダ人女性作家。高級エスコートガールとしての経験を自伝的小説「Putain(原題)」で描き、フランス語文学の世界に衝撃を与えた。2009 年に自身のアパートで首つり自殺をしているところを発見される。

本作はトロント映画祭が選ぶカナダ映画2016 TOP10に選出され、カナダ・スクリーン・アワード2017では衣装デザイン賞を受賞したほか、各国映画祭で高い評価を受けた。さらに、作家ネリー・アルカンの人生と作品の世界観を再発見する【ディスカバー ネリー・アルカン】プロジェクトが始動。彼女の処女作「Putain(原題)」が9月にパルコ出版より刊行決定。ネリー・アルカンの小説をコラージュし舞台化した「この熱き私の激情~それは誰も触れることができないほど激しく燃える。あるいは、失われた七つの歌~」(演出/マリー・ブラッサール、出演/松雪泰子、霧矢大夢、小島聖ほか)が11月より銀河劇場を皮切りに全国公演がスタートするなど、映画、書籍、舞台と違う切り口から愛と激情に生きたネリー・アルカンの世界を改めて発見する秋となる。

高級エスコートガールだった自らの過去をモデルに、美しくも残酷なエロスを描いた小説でデビューしたネリーは、一大センセーションを巻き起こす。自伝的小説のヒロインが「性」に翻弄され、小説家として自らの「生」に苦悩するはざまで、男たちを虜にするエスコートガール、刹那的に愛を求めるジャンキー、社交界で注目を集めるセクシーアイコン―次々と生み出した分身たちに彼女自身がやがて蝕まれていく。


映画『ネリー・アルカン 愛と孤独の淵で』は2017年10月よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国で順次公開!
監督・脚本:アンヌ・エモン
出演:マイリーン・マッケイ、ミカエル・グアン、ミリア・コルベイ=ゴーブロー
配給:パルコ
©FILM NELLY INC.2016