誰もがあの頃の胸の痛みを思い出す究極の初恋映画『草原に黄色い花を見つける』でメガホンを取ったヴィクター・ヴー監督のインタビュー映像が解禁された。

ベトナムで社会現象となった本作は、3人の子供たちを中心に描かれる究極の初恋映画。トラン・アン・ユン監督以来の逸材と期待されているヴィクター・ヴー監督による演出に見事な表現力で応えた子どもたち。ムーンを演じたタイン・ミーは、撮影当時9才にしてベトナムで最も優れた俳優のひとりと言われ、主演作も複数作られている。主人公・ティエウを演じたティン・ヴィンも当時14才で既に俳優歴7年の経歴を持つ有名子役。弟トゥオンを演じたチョン・カンは、声優として有名作品に名を連ね、実力・人気を兼ね備えている。本作は第89回アカデミー賞外国語映画部門にベトナム映画代表として選ばれたほか、数多くの海外映画祭に招待されている。

今回、ヴィクター・ヴー監督のインタビュー特別映像が解禁された。アメリカ・カリフォルニア生まれヴィクター監督は、ロサンゼルスの大学を卒業後、ハリウッドで映画制作に関わり、2009年より両親の故郷であるベトナムに拠点を移した。ヴィクター監督は「自分が心から伝えたかったのは、家族についてです。登場人物たちは家族ととても困難な時を過ごすけれどもとても結束している。どこへ行こうが、どんな結末を迎えようが、いつでも帰れる家がある。“家”それが家族。子供たちは家族の中で感謝することを学び、愛を知り、ありがたさを実感するんです」と語る。

1980年代後半のベトナム社会の在り方が丁寧に描かれている本作では、父親は厳しいが大黒柱として頼もしく、母親は大きな愛で子供たちを包み込む。また、隣人たちとの関係も非常に濃密で、そんなコミュニティの中で子供たちはのびやかに育っていく。その姿はかつての、そして今現代日本では失われつつあるコミュニティを彷彿とさせる。また、子役の演出について「この子たちと映画を作れたのはラッキーそのもの。行儀がいいだけでなく、子役として感受性が豊か」とティン・ヴィン、チョン・カン、タイン・ミーに賛辞を送っている。本作のヒットで、この3人の子役たちはベトナム映画界のみならずCMやTVに引っ張りだこのスターとして忙しい毎日を送っているそうだ。

最後に、ヴィクター監督は「日本で公開されることをとても光栄に思っています。かつての自分と重ね合わせてみてもらえると嬉しいです」と観客にメッセージを送っている。

映画『草原に黄色い花を見つける』は2017年8月19日(土)より新宿武蔵野館ほか全国で順次公開!
監督:ヴィクター・ヴー
出演:ティン・ヴィン、チョン・カン、タイン・ミー、マイ・テー・ヒエップ
配給:アルゴ・ピクチャーズ
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