桝井省志、八木信忠、奥ノ木信夫、上田清司、中泉裕矢、渡辺真起子、土川勉

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018のラインナップ発表会が6月4日(月)に都内で行われ、今年からリニューアルされたコンペティション部門の上映作品が発表された。

今回15回目の節目となる開催にあたって、これまでの枠組みが変更され、国際コンペティションと国内コンペティションに分け、さらに国内コンペティションは長編と短編部門が用意された。本映画祭からは、これまでに『孤狼の血』の白石和彌監督、『愚行録』の石川慶監督らが排出されるなど、若手クリエイターへの支援を行ってきており、コンペティション部門に関しては製作本数が3本以下などの条件が付けられている。

節目となる15回目の開催では、これまでの最多となる2013年の88の国と地域からの応募を大きく上回り、過去最多となる98の国と地域からの応募が集まった。そして832本の応募作品の中から、国際コンペティション10本、国内コンペティション(長編)4本、国内コンペティション(短編)9本が発表された。去年まであったアニメーション部門は作品の長さによって長編・短編にそれぞれで選ばれる。

国際コンペティションは、10作品中4作品が女性監督作品で、さらに7作品が女性が主人公となっていることが特徴。また、年間の映画製作本数が少ないアイスランドから2本が出品されているほか、コソボ共和国(オランダ合作)の作品が初めてノミネートを果たした。

3年前より本映画祭ではオープニング作品の製作も手掛けているが、3回目となる今回は『君がまた走り出すとき』が上映される。この作品は、これまでに2回、本映画祭に出品している中泉裕矢監督による作品で、菅一郎が主演となり、本作では今年中核市となった開催地である川口市も製作に参加し、さらに奥ノ木市長も撮影に参加するという力の入れようとなっている。

今回、国際コンペティション部門の審査委員長を務める女優の渡辺真起子は、2012年に本映画祭コンペティション部門に出品された中野量太監督『チチを撮りに』に出演しており、「(15回という節目は)戻ってくるタイミングだと思います」と挨拶。また、女優という立場での参加に「新しい視点を発見れきれば」と意気込みを語りつつ、「審査員が偶数なので、よく話し合って決めることになると思います」と笑いを誘う場面もあった。

特別企画として、「飛翔する監督たち」では、埼玉県出身の監督作品を特集する。石井裕也監督『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』、入江悠監督『22年目の告白―私が殺人犯です―』、沖田修一監督『横道世之介』、田恵輔監督『犬猿』がラインナップされている。また「名匠たちの軌跡」では世界の巨匠監督たちを追った貴重な作品が3本ラインナップされており、こちらは入場無料で楽しむことができる。

また、大人から子どもまで楽しめる企画として「怪盗グルーシリーズ」一挙上映も行われるほか、日本語字幕と音声ガイド付きのバリアフリー上映として『8年越しの花嫁 軌跡の実話』が上映される。

今回からはメインの会場となるSKIPシティの映像ホール、多目的ホールのほか、同じく川口市にあるMOVIX川口でも連日上映が行われる。

【取材・写真・文/編集部】

上田清司埼玉県知事

奥ノ木信夫川口市長

八木信忠

渡辺真起子

桝井省志

土川勉

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018は2018年7月13日(金)~22日(日)にSKIPシティ 映像ホール(埼玉県川口市)ほかにて開催!