ゴッホの複製画を描くことに人生を捧げる男を追ったドキュメンタリー『China’s Van Goghs(原題)』が『世界で一番ゴッホを描いた男』の邦題で10月20日(土)より公開されることが決定した。

中国・深圳市近郊にある「大芬(ダーフェン)油画村」では、ゴッホをはじめとする有名画家のレプリカ制作が産業として確立しており、実に世界市場の6割を生産しているといわれている。本作は、そんな大芬で生きるひとりの画家チャオ・シャオヨンが、未だ経験がない“本物のゴッホの絵を見る”という夢を叶えるためアムステルダムを訪れるまでを描いた感動のドキュメンタリー。

2016年のアムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭でワールド・プレミアされた後、数多くの映画祭で上映され、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2017では監督賞を受賞した。監督のユイ・ハイボーとキキ・ティンチー・ユイは父娘であり、父は著名な写真家、娘は自身の制作会社で監督・プロデューサーを務めるだけでなく、上海の学校で教鞭も執っている。

大芬油画村―。特殊な環境と極めてユニークなレプリカ=複製画の制作過程は衝撃を受けるだろう。本作の主人公で画家のチャオ・シャオヨンの“世界中で愛され未だ多大な影響をカルチャー全般に与え続ける炎の画家=ゴッホ”への溢れる畏敬の念、そしてゴッホと共に生きる者としての複製画へのこだわりとプライド、“自分はゴッホの複製画制作に命を懸ける職人なのか?ゴッホの生き様を今に蘇らせるアーティストなのか?”という葛藤・・・。

後期印象派を代表する存在でありながら生前は不遇な人生。だが、命を削りながら 一筆一筆、キャンパスに自身をぶつけ、芸術に人生を捧げ、芸術の高みを目指した孤高の画家フィンセント・ファン・ゴッホ。そんなゴッホに魅せられ、ゴッホに人生を捧げる男を追った、魔訶不思議な魅力を放つ、珠玉にして括目の新たなドキュメンタリー映画だ。

複製画制作で世界の半分以上のシェアを誇る油絵の街、中国・大芬(ダーフェン)。出稼ぎでこの街にやって来た趙小勇(チャオ・シャオヨン)は独学で油絵を学び、20年もの間ゴッホの複製画を描き続けている。絵を描くのも食事も寝るのも工房の中。いつしか趙小勇はゴッホ美術館へ行くという夢ができた。本物のゴッホの絵画からゴッホの心に触れて何か気づきを得たい、今後の人生の目標を明確にしたいという思いと共に。どうしても本物のゴッホの絵画を見たいという想いは日増しに募り、ついに夢を叶えるためにアムステルダムを訪れるのだが―。

映画『世界で一番ゴッホを描いた男』は2018年10月20日(土)より新宿シネマカリテ、伏見ミリオン座ほか全国で順次公開!
監督:ユイ・ハイボー、キキ・ティンチー・ユイ
配給:アーク・フィルムズ/スターキャット
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