6つの詩から誕生した6編のショートフィルムで描く映画『ウタモノガタリ-CINEMA FIGHTERS project-』で全ての楽曲の歌詞を手掛けた作詞家・小竹正人が新曲への想いを語った。

詩と音楽、映像を一つに融合したプロジェクト《-CINEMA FIGHTERS project-》の最新作。小竹正人による6つの詩から生まれた6つの新しい楽曲をEXILE TAKAHIRO、三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE、GENERATIONS from EXILE TRIBE、JAY’ED & 鷲尾伶菜、DANCE EARTH PARTY、DEEPが歌う。松永大司監督の『カナリア』には、TAKAHIRO、塚本晋也、夏帆、石井裕也監督の『ファンキー』には岩田剛典、麻生久美子、池松壮亮、安藤桃子監督の『アエイオウ』には白濱亜嵐、木下あかり、奥田瑛二、平林勇監督の『Kuu』には石井杏奈、山口乃々華、坂東希、Yuki Saito監督の『Our Birthday』には青柳翔、佐津川愛美、芦名星、岸本司監督の『幻光の果て』には、山下健二郎、加藤雅也、中村映里子と豪華キャストが集結。

本作で、6つの新曲の“詩”を担当したのは、これまでも様々なアーティストの楽曲を手がけてきた作詞家・小竹正人。今回、小竹正人のそれぞれの楽曲への想いが込められたコメントが到着した。「私の作詞作業において“誰が歌うか”というのは非常に大事なポイントです。歌い手を思い浮かべることで、その人物像や声をヒントに言葉を手繰り寄せていける」と語る小竹。『東京』は2013年『空に住む』という小説を出した頃に書いてずっと温めていた詞から起用し、ほかの5曲はすべて今回の映画のための書き下ろしだ。

「Canaria」
(歌:EXILE TAKAHIRO、TAKAHIRO主演作『カナリア』主題歌)
TAKAHIRO自身が持つイメージから生まれた詞。歌を忘れたカナリアの切なさ――しゃべらない寡黙な男を彼が演じたらぐっと来るだろうなと着想し、一気に書き上げました。

「東京」
(歌:三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE、岩田剛典主演作『ファンキー』主題歌)
地元ではスターだった若者たちがこの街に来たとたん埋もれてしまい、夢破れる、そんな東京という街への思いを込めた、自分の中でも思い入れのある曲。この悲しい女性詞を女性が歌うとあまりにも悲壮感が漂うので(笑)、あえて三代目の二人に歌ってもらったら、めちゃくちゃ素晴らしい仕上がりになって鳥肌が立ちました。

「何もかもがせつない」
(歌:GENERATIONS from EXILE TRIBE、白濱亜嵐主演作『アエイオウ』主題歌)
タイトルが最初に浮かびました。GENERATIONSのメンバーは子供の頃から知っているので、ラブソングを歌ってもらうことに長いこと違和感があったんですが(笑)、気付けば彼らも大人。年相応、またはそれ以上の恋愛の曲にも挑戦してほしいなと思って。個人的に、“切ない”って“絶望”や“悲しみ”より手前の、まだ少し余裕のある状態という気がしていて、そこが若い子の恋愛に重なります。

「あの子のトランク」
(歌:DANCE EARTH PARTY、石井杏奈・山口乃々華・坂東希主演作『Kuu』主題歌)
ボーカルのShizukaが、よく悩んでいた昔の私にそっくりでとても親近感を覚えるんです(笑)。だから久々に彼女が歌う詞を書けるこの機会に、おとぎ話風の世界に乗せて、自分からShizukaへのエールみたいな気持ちで書いたんです。個人的に平林勇監督が手掛けた番組『しまじろうのわお!』が大好きなんですが、あのおしゃれさやマニアックな雰囲気が『Kuu』にも出ていて、非常に光栄でした。

「How about your love?」
(歌:JAY'ED & 鷲尾伶菜、青柳翔主演作『Our Birthday』主題歌)
今回初めてご一緒したJAY’EDくんの歌声が想像以上に素晴らしく、その相乗効果で鷲尾(伶菜)もかつてない大人っぽい歌い方で魅せてくれたという印象。映画ともぴったりです。

「Baby Shine」
(歌:DEEP、山下健二郎主演作『幻光の果て』主題歌)
恋愛というより“現実逃避している人たち”が自分の中のテーマ。例えば「夜光虫」など、シングル曲ではちょっと使いにくいような単語も、こういう企画でなら使えるので楽しかったです。

HIROからの提案に小竹が賛同する形で実現した未発表の新曲を使った〈CINEMA FIGHTERS project〉の第二弾である本作。歌詞を書き上げた後は、ほぼノータッチだったという小竹は、完成した作品を観ての感想を「本当に驚きの連続でした。『えっ!あの曲がこういうストーリーになったのか!?』と。6人の監督が大いにイマジネーションを膨らませ、自由にそれぞれの世界を描き出してくださり、作詞した者としては正直、戸惑いもあったほどです。でもそれでこそクリエーターだなぁと感服しましたし、どの作品も、最後にテーマソングが流れると不思議と違和感がなかった。すごく刺激を受けました。 監督たちの映画愛がひしひしと感じられ、何でもない場面なのに不意に胸が締め付けられるといったところも多かったです」と語っている。


映画『ウタモノガタリ-CINEMA FIGHTERS project-』は2018年6月22日(金)より全国で公開!
配給:LDH PICTURES
©2018 CINEMA FIGHTERS