坂泰斗、白石晴香、大塚剛央、リ・ハオリン監督、竹内良貴監督

『詩季織々』のジャパンプレミアが7月17日(火)にシネ・リーブル池袋で行われ、坂泰斗、白石晴香、大塚剛央、リ・ハオリン監督、竹内良貴監督が登壇した。

〈衣・食・住〉をテーマに、3人の監督が描いた青春アンソロジーである本作。今回日本でのお披露目となるジャパンプレミアイベントには、「陽だまりの朝食」で声優を務めた坂泰斗、「小さなファッションショー」で声優を務めた白石晴香と竹内良貴監督、「上海恋」で声優を務めた大塚剛央とリ・ハオリン監督の5人が登壇した。

冒頭で「特別な思いが込めてあります」と挨拶した本作で総監督も務めているリ・ハオリン監督。10年近く前に新海誠監督の『秒速5センチメートル』を観て以来、熱烈なオファーをコミックス・ウェーブ・フィルムに送り続け、ついに今回のプロジェクトを実現したという熱い思いを語った。本作では3つのエピソードを3人の監督がそれぞれ表現しているが、「それぞれが違う視点から中国の社会的な変化を表現したいと思いました」と語るリ・ハオリン監督。

これまで新海誠監督作品のすべてで背景美術・CGスタッフとして参加し、『君の名は。』でもCGチーフを務め、本作の「小さなファッションショー」でオリジナル作品の監督デビューを果たした竹内良貴。本作では「10年くらい新海さんのもとで作品を作り、今回自分から何かを作らなければならない。『なんて大変なんだろう』というのがまず一つ」と苦労を語りつつ、「いろんな人とコラボレーションするので、その過程をどれだけ楽しめるか、いい経験になった」と笑顔で語った。

声優を務めた坂は「とてもリアルで、ごく自然なキャラクターたちと、アニメーションだからできる演出や音楽が重なり合って、綺麗な作品になっていると感じました」と振り返り、演じてみて「僕自身と共通しているところが多くて、自然体の、そのままの演技ができました」と語った。

竹内監督作品で声優を務めた白石は「日常で当たり前にしていることだと思うけど、ちょっと見方を変えるだけでドラマがあって、幸せを見つけることができる」と語った。また大塚は「初めてメインのキャラクターをやらせていただいたので、緊張と責任を感じました」と明かし、「映像からも気持ちが伝わってくる、いろんなものを感じられると思いました」と語った。

また、【食】がテーマの『陽だまりの朝食』の坂は「まず頭に思い浮かんだのが、おじいちゃんと幼稚園児の時に食べたラーメン屋さん」と明かし、「その時の味は今でも覚えている」と劇中で演じる役に重なる部分があることを明かした。【衣】がテーマの『小さなファッションショー』の白石は「7つ上の姉がいるんですけど、お下がりをもらうのを楽しみにしていました。待っていました」と自身の洋服に関するエピソードを披露。【住】がテーマの『上海恋』の大塚は「少年時代を過ぎていた」という公園で、「最近見に行ったら遊具がなくなっていて、何とも言えない寂しさ」と時代の移り変わりを寂しげに語った。

最後に坂は「皆さんの大切な思い出を思い出す手助けになれば」、白石は「お腹がすくので帰りには気を付けてくださいね!」と笑いを誘いつつ「ちょっと見方を変えると日常がこんなに素敵だと思える作品」、大塚は「それぞれの作品に共感できる部分があると思います」と本作をアピール、リ監督は「日本と中国はお互いに通じるものがあります。大切な家族、大切な兄弟、昔住んでいた場所、アジア文化で共通していて魅力あるものだと思います。共感していただけたらと思います」とメッセージを送った。

『君の名は。』『秒速5センチメートル』の新海誠監督作品などで知られるコミックス・ウェーブ・フィルム制作の最新作。中国の3都市を舞台に、失いたくない大切な思い出を胸に、大人になった若者たちの、過去と今を紡いだ珠玉の青春アンソロジー。アニメ初挑戦の実写映画監督イシャオシン、CGチーフとして新海作品を支え続けてきた本作がオリジナル作品初監督となる竹内良貴、そして、『秒速5センチメートル』を観て新海監督に憧れ、スタジオに長年ラブコールを送り続けたリ・ハオリン、日中の才能ある若手監督3人が集まり、切なくも心温まる3つの短編を描く。

【取材・写真・文/編集部】

竹内良貴監督、坂泰斗、白石晴香

坂泰斗、白石晴香、大塚剛央

リ・ハオリン監督、竹内良貴監督

坂泰斗、白石晴香

坂泰斗、白石晴香、大塚剛央

坂泰斗、白石晴香、大塚剛央

映画『詩季織々』は2018年8月4日(土)よりテアトル新宿、シネ・リーブル池袋ほかで公開!
「陽だまりの朝食」
監督:イシャオシン
声の出演:坂泰斗、伊瀬茉莉也
「小さなファッションショー」
監督:竹内良貴
声の出演:寿美菜子、白石晴香、安元洋貴
「上海恋」
監督:リ・ハオリン
声の出演:大塚剛央、長谷川育美
配給:東京テアトル
©「詩季織々」フィルムパートナーズ