『ここは退屈迎えに来て』が10月9日[現地時間]に、第37回バンクーバー国際映画祭でワールドプレミア上映され、舞台挨拶に橋本愛、廣木隆一監督が登壇した。

9月27日[現地時間]よりカナダ・バンクーバーにて開催されている北米最大の映画祭の一つ、第37回バンクーバー国際映画祭のゲートウェイ部門に正式出品された本作。9日[現地時間]に行われたワールドプレミア上映では、上映前の舞台挨拶に主演の橋本愛、廣木隆一監督が登壇した。今回が2年ぶり3度目の海外映画祭への参加となった橋本は堂々とした態度で流暢な英語でのスピーチを披露。さらに、上映後に行われた観客からのQ&Aコーナーでは、映画を観終わったばかりの観客から、多くの質問が寄せられ、橋本と監督が終始笑顔で答えた。

観客から地方都市を舞台とした本作にちなんだ質問で、「(橋本さんが)東京に行くことが自分の意志ではなかったとのことですが、今の東京にはどのような想いがありますか?」と聞かれると、「今は東京のことがすごく好きで、楽しみ方も見つけられていると思います。ただ、ここが私の居場所だというふうに、腰を据えられるかというと、違うような気もしていて、世界中のどこにもここだという場所が見つからないかもしれないですが、今自分がいる環境を充実させるようにしているので、毎日楽しいです」と東京への想いを橋本らしい文学的な表現でコメントした。

また、本作で最も好きなシーンを聞かれた廣木監督は「全シーンと答えるしかないです(笑)」と即答してごまかし、観客の笑いを誘ったのに対し、橋本は「監督が1番好きなシーンが気になります」と重ね、会場に笑いが広がる場面もあった。上映終了後に大きな拍手が巻き起こった後ということもあり、終始和やかな空気の中行われ、アットホームな雰囲気で終了した。

舞台挨拶終了後に映画祭の感想について聞かれた橋本は、「他の映画祭と違い、日本と近いものをすごく感じました。質疑応答の時も反応を見て、見たばかりのお客さんの反応を肌で感じられたのもいい経験でした。地域を感じるというかアットホームな感じをとても受けました」と満足気に語った。

地方都市に住む「私」と「あたし」―。“退屈”な日々、自分の居場所がみつからないふたりの女性。思い出されるのは輝いていた高校時代、憧れの存在だった「椎名くん」。「私」は彼を探しはじめる。何者かになりたくて東京で就職したものの、10年経って何となく戻ってきた主人公「私」を橋本愛、元彼「椎名」を忘れられない「あたし」を門脇麦、青春時代にみんなが恋焦がれた、自らの退屈を埋めてくれるであろう「椎名くん」を成田凌が演じるほか、渡辺大知、岸井ゆきの、内田理央、柳ゆり菜、村上淳ら実力派俳優が脇を固める。メガホンをとるのは廣木隆一監督。

映画『ここは退屈迎えに来て』は2018年10月19日(金)より全国で公開!
監督:廣木隆一
原作:山内マリコ「ここは退屈迎えに来て」(幻冬舎文庫)
出演:橋本愛、門脇麦、成田凌/渡辺大知、岸井ゆきの、内田理央、柳ゆり菜、亀田侑樹、瀧内公美、片山友希、木崎絹子/マキタスポーツ、村上淳
配給:KADOKAWA
© 2018「ここは退屈迎えに来て」製作委員会