石井裕也監督が仕掛ける衝撃の人間讃歌『町田くんの世界』の新予告映像と場面写真が解禁された。

『舟を編む』で第37回日本アカデミー賞の最優秀作品賞を含む計6部門を受賞し、“史上最年少”での最優秀監督賞受賞となった石井裕也監督が、前代未聞の豪華キャスト×現役高校生の超新人を主演に迎え描く、今までのセオリーを覆す本作。主演には1000人超えのオーディションから大抜擢された細田佳央太と関水渚が選ばれ、最高最強のキャストとともに、新しい日本映画の扉を開く。そしてこの1本の映画に集結したのは9人の超豪華俳優陣。岩田剛典、高畑充希、前田敦子、太賀、池松壮亮、戸田恵梨香、佐藤浩市、北村有起哉、松嶋菜々子――誰が主演でもおかしくない、まさに奇跡の顔合わせが実現した。

「俺は走るのも遅いし、勉強も信じられないくらいできない。でも、俺は好きだ。人が好き。」―本作の主人公・町田くんは、見た目が地味なメガネ男子。勉強は驚くほどできず、50メートル走は12.4秒かかるほど運動神経もまったくない。しかし、全人類が自分の家族と思えるほど“人を愛する才能”と“人から愛される才能”だけはズバ抜けている。今回解禁された映像では、そんな町田くんの不思議な魅力が詰まっている。

涙を流すさくら(高畑充希)に「さくらさんは大切な人だよ」とイケメン発言をしたり、「必死こいて生きても意味ねえぞ!」と怒る氷室(岩田剛典)に「いま一生懸命な顔してる」と切り返し、ジャーナリスト吉高(池松壮亮)は「やっぱり凄い青年だ!」と叫ぶ。そんな誰よりもやさしい町田くんが、みんなの世界を変えていき、ラストは驚天動地の展開へ―。

いま最も次回作が期待される監督として国内外から注目を集める天才・石井裕也の最新作に集結した9人の豪華俳優陣を前に、主演に抜擢されたのは細田佳央太と関水渚。石井監督の計らいで、クランクイン前には、ロケハンや美術打合せという、普段はキャストが参加することのない、映画制作の初期段階から参加した主演の2人。

町田くんを演じた細田は「主人公の町田くんを演じると決まった時は凄く嬉しかったです。と同時に、新人の自分が主演として撮影に臨むことに対し、プレッシャーと緊張が押し寄せてきました。そんな色んな感情が入り混じった中現場に入りましたが、出演者・スタッフの皆さんにたくさん支えられ、皆さんの想いに負けないように食らいついて臨みました」と振り返り、町田くんのクラスメイトの猪原さんを演じた関水は「本当に驚きましたし、嬉しかったですが、それを超えるほどのプレッシャーと不安がありました。撮影初日に、石井監督が『ビシっとしてないと負けちゃうよ!』と言ってくださって、色々なものに負けないように吹っ切れました」と当時の心境を明かしている。

丸ぶちメガネがトレードマークの町田くんを演じるに当たって、撮影中はリハーサルも含めて四六時中メガネをかけていたという細田は「町田くんのキャラクターに悩んでいた僕に、石井監督は『全人類を家族だと思う子は、この世に町田くんしかいない。困った時は、神様のような子だと考えてみなさい』と声をかけて下さいました。それくらい彼は唯一無二で、素敵な子だと。その言葉をいただいてからは、町田くんという役に少し近づけた気がします」と明かしる。

一方、猪原さんを演じた関水は「猪原さんは、感情豊かなキャラクターだと思います。怒るシーンなどは『リミッターを外して振り切った演技をするように』と石井監督が指導してくださいました。振り切るということが難しくて、とても悩みましたが、それを意識して猪原さんを演じました」と監督との撮影中のエピソードを披露した。

石井監督だからこそ実現できた前代未聞の豪華俳優陣と超新人のキャスティング。自身の集大成とも言える本作を手掛けた石井監督は「本当に例外に例外を重ねた映画になっています。最終的に言いたかったのは、“映画は本当にあきれるほど自由なもの”で、こうあるべきだ、っていうものはないということです。キャストもスタッフも、自由にのびのびと楽しいことをやっています。だから、『町田くんの世界』は本当に楽しい映画なんです」とコメントを寄せている。

30秒新予告映像

映画『町田くんの世界』は2019年6月7日(金)より全国で公開!
監督・脚本:石井裕也
原作:安藤ゆき「町田くんの世界」(集英社マーガレットコミックス刊)
出演:細田佳央太、関水渚、岩田剛典、高畑充希/前田敦子、太賀、池松壮亮、戸田恵梨香、佐藤浩市、北村有起哉、松嶋菜々子
配給:ワーナー・ブラザース映画
©安藤ゆき/集英社 ©2019 映画「町田くんの世界」製作委員会