『長いお別れ』のプレミア試写会が5月15日(水)に都内で行われ、蒼井優、竹内結子、松原智恵子、北村有起哉、中野量太監督が登壇した。

父が認知症になったことをきっかけに、自分自身を見つめなおしていく家族たちを描いた本作。次女・芙美役を演じる蒼井は「家族の間に流れる空気を見ていただくことになると思った」と振り返り、「なるべく本当にこの間で起きることを大切にした」と思いを語った。そのうえで、長女・麻里役の竹内については「想像がつかないけど大丈夫だと思っていた」と信頼を寄せていることを明かした。また、「お食事に行かせていただいたりはあったので、すごく男前な先輩という印象があった」と語ると会場からは笑いが起きた。そんな家族の物語について、中野監督は「家族に見せるんじゃなくて、見えるようになればいいなと思っていた」と自信の思いを明かした。

また、映画のテーマにちなんで、家族ならではのルールについて聞かれると、蒼井は「うちの家族はやたらとハグをするんです。当たり前になってる」と明かすと、会場からは驚きの声も上がり、竹内は「小さい時限定ではなく?」と聞くと、蒼井は「ついこの前も父親に会う時にハグをした」と明かし、驚いていた様子だった。さらに「父と母がいつも手をつないで歩いている」と語り、驚きの声と共に静まり返った会場に、竹内は「素敵じゃないですか。いつまでも仲のいいお母さんとお父さん。夫婦だけど恋人同士なんだなって感じる」とコメントすると、これに葵は「頼もしいー!(笑)」と笑顔を見せた。

さらに、竹内は「どんな日でもお味噌汁がついていました。おでんでもお味噌汁」と家族ならではのルールを明かし、中野監督も「大みそかは必ず家族で手巻きずしを食べます」と語るなど、仲の良さを窺わせるエピソードが次々と飛び出した。

笑って泣いて、前に進んでいく家族たちの新たな愛の感動作。父・昇平の70歳の誕生日会で久しぶりに集まった娘たちに告げられたのは、厳格な父が認知症になったという事実。日に日に記憶を失っていく様子に戸惑いながらも向き合うことで、自分自身を見つめ直していく家族たち。そしてある日、家族の誰もが忘れかけていた“愛しい思い出”が昇平の中に今も息づいていることを知る・・・。次女・芙美役を蒼井優、長女・麻里役を竹内結子、母親・曜子役を松原智恵子、認知症を患う父親・昇平役を山﨑努、麻里の息子・崇役をオーディションで抜擢された蒲田優惟人が演じる。さらに中村倫也、北村有起哉らが共演する。

【取材・写真・文/編集部】

映画『長いお別れ』は2019年5月31日(金)より全国で公開!
監督:中野量太
出演:蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山﨑努、北村有起哉、中村倫也、杉田雷麟、蒲田優惟人
配給:アスミック・エース
©2019『長いお別れ』製作委員会