第32東京国際映画祭「特別招待作品」部門上映作品『アースクエイクバード』の記者会見が10月29日(火)に六本木ヒルズで行われ、ウォッシュ・ウェストモアランド監督、アリシア・ヴィキャンデル、小林直己が登壇した。

日本公開前の最新作をプレミア上映する、大作や話題作が揃う「特別招待作品」部門。東京で働くイギリス人女性に、ある日殺人容疑がかけられる。そこには日本人カメラマンとの恋、友人との三角関係が複雑に絡み合うのだった・・・。異国で暮らす女性の揺れ動く心理を繊細な描写で描いたサスペンス・ミステリー。

冒頭の挨拶で、「こんにちは、日本に戻ってこれて本当にうれしいです」と日本語で挨拶したヴィキャンデル。続く小林は、「Hi, everyone!」と英語で挨拶し、会場を沸かせた。今回、日本での撮影が行われた本作だが、ウェストモアランド監督は「私にとって特別な物語」と振り返り、「日本に来た外国人がどういう気持ちになるかが描かれています」と語った。

ヴィキャンデルは日本で撮影で行われたことについて「出会う方々全員が優しくてとても光栄な体験でした」と笑顔を見せた。そんな2人の日本への思いに小林は「生まれ育った日本を題材にした素晴らしい映画。日本に対して尊重する気持ちを持ってくれている監督、クルー、キャストのみなさんと仕事をできてうれしく思います」と感謝の気持ちを語った。

自身もスウェーデン出身のため母国語はスウェーデン語でありながら、近年はハリウッドで英語の演技が多いヴィキャンデルだが「日本語を覚えることは日本の文化を知ることになるし、(自身が演じた)ルーシーのことを理解することになる」と語り、日本での撮影期間中には「おそばを食べに行きましたし、たくさんの冒険をしました」と明かした。そんなヴィキャンデルとは「役を超えた役者同士としての信頼関係を築くことができた」という小林は「日本語も英語も使いながら、2人を追いかけながら挑戦していきたい」と今後の抱負を語った。

また、ヴィキャンデルはスウェーデンとの共通点について「美意識が同じだし、ミニマリストという部分が同じ。木とかガラスを使うし、行列を作るのが好き、家では靴を脱ぐ、生の魚を食べるというのも共通で、日本とスウェーデンは非常に近い」と語った。

今回カメラマン役に挑んだ小林は「撮る側になって、(自身が演じた)禎司にとってカメラはどういう存在かと考え、僕にとってのダンスだと思いました。心の内を表現するのにフィットするもの」と明かし、小林の演技に臨む姿勢にヴィキャンデルは「彼の目の奥にストーリーがある。ストーリーを目で語れるというのは素晴らしいこと。お互いに助け合ったり、プッシュすることができました」と称賛した。

【写真・文/編集部】

Netflix映画『アースクエイクバード』は2019年11月15日(金)より全世界で独占配信開始!

「第32回東京国際映画祭」は2019年10月28日(月)~11月5日(火)に六本木ヒルズ、EXシアター六本木、東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場ほかで開催!
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